08/10/22 三河の秋を味わう
〜寒狭川の落ち鮎〜


■コース概要※)

東海環状道松平I..C.国301県77県363加茂広域農道国420(国473)−大輪−国257→広見ヤナ−国道257→長楽−県32県389(稲目トンネル)→田峯−国257→道の駅どんぐりの里いなぶ−国153加茂広域農道県363県77国301東海環状道豊田松平I.C.

※)ツーリングマッップル(昭文社)の1/140,000縮尺地図を元に作成しました。 青字は高速道路または有料道路、赤字は国道、緑字は県道を表しています。



 東北の長旅から帰って10日ほど過ぎたが、みちのくワインディングの感触は心にも体にもまだしっかりと残っている。

 東北の景色や山道は本当に素晴らしかったが、ツーリングも終盤にさしかかると、走りなれた三河のワインディングの感触が恋しくもあった。 やはり体に染み付いた記憶はなかなか拭い去れないものである。

 南北に長い日本、三河の里山が本格的な紅葉を迎えるにはまだ早い時期だが、体に染み付いたワインディングの感触を確かめに、走りなれた三河のルートをたどるツーリングに出かけることにした。

 目的地は寒狭川の広見ヤナ、恐らく今期の最後であろう落ち鮎を味わって、紅葉に先立ち胃袋で秋の深まりを感じることにする。 花より団子ならぬ、紅葉より落ち鮎。 およそ定番にはならぬであろうゴロの悪さである(笑)。
広見ヤナから寒狭川に仕掛けられたヤナを見る
もう落ち鮎の季節と共に営業期間も終わり



(ルート概要)

 東海環状道豊田松平インターから国道301を経て加茂広域農道を走り、国道420を国道257方向に向かう。

 国道257に合流して寒狭川沿いを南下し、長楽で県道32に折り返して北上した。 県道389で稲目トンネルをくぐると、再び国道257に入って稲武方面に峠を駆け上がった。

 そして、国道153を豊田方面に左折し国道153を豊田方面に向かう。 最後は国道153から加茂広域農道に入り、国道301を経由して、東海環状道豊田松平インターから名古屋方面へと帰路に着いた。



今回のルートは、目をつぶっても走れそうな三河の定番ルート。 目を閉じて走れるは言い過ぎかも知れないが、間違いなく地図は不要である。 ヒップバックに地図が入ってないだけでも随分と身軽に感じる。 自前の人間ナビゲーションに導かれながら、国道301を経て加茂広域農道を走り出す。

 やはりこの時期、紅葉はまだ始まりかけ。もみじ街道の紅葉もちらほら、気の早いもみじがまだらに赤くなっている程度である。 温暖化のせいか、季節の二極化を感じる日本。 かなしいかな、もみじが十分に色づく時間は与えられず、突然の霜に降られ地面に落ちてしまうのかもしれない。
 
もみじ街道こと加茂広域農道を走り出す
久しぶりに走りなれた三河のワインディング



 いつものようにあっという間に農道を走りきり、国道420を設楽方面に向けて走る。 目指す広見ヤナは寒狭川にある。 国道420は寒狭川に注ぐ戸貝津川がつくる谷に沿って走るワインディングである。 川の流れが作り出したコーナーとそのレイアウトは、まことに自然で走りやすいのだ。

 そして、国道420を走りきると寒狭川に突き刺さり、川沿いの国道257を新城方面に向けて南下する。 さて、寒狭川は豊川の別名である。 宇連川との合流地点よりも上流部分が寒狭川と呼ばれるのだ。 豊かな川、そして、寒くて狭い川...確かに、下流のゆっくりとした大きな流れとその周りに広がる田園や産業は豊かさを連想させる。 それに対し上流の狭く曲がりくねった山の中の流れ。 バイク親父にとっては、川沿いにご機嫌なワインディングを提供してくれる寒狭川という呼び方に軍配は上がる。

 寒狭川を含む豊川は、”三河”を流れ”三河”湾に注ぐ、とっても”三河”な一級河川なのである。 2005年における全国の一級河川の水質のランキングは20/162位だとか。 ランキング上位の、結構きれいな川なのである。 全流域の平均値のランキングなので、特に上流の寒狭川は日本の誇る綺麗な川であることに間違い無さそうである。 それは、川の苔を食って育つ鮎を味わうには、まことに有難い調味料なのである。

 さて、鬱蒼とした木々に覆われたタイトな国道257を、広見ヤナを探しながら走る。 木々の切れ間から、時折寒狭川の流れや里山の景色がのぞく。 緑一色の杉林のなかに、まだ色づきの淡い紅葉が点在する。

 東北の山々を走り回って一番印象に残っているは、溢れんばかりの自然の広葉樹林である。 残念ながら、建材のために植林を繰り返された身近な山々は、オリジナルの風貌と随分違ってしまったのだろう。 あまりに過剰に自然のバランスを壊してしまうと、色々なしっぺ返しを食うことになる。 環境破壊や自然災害ばかりでなく、バランスの壊れた自然の全体的なメンテナンスコストを考えると、産業としても持続していくことも難しそうなのである。

 狭いが十分な見通しを確保できるので、国道257は気持ちよくライディングできる。 そして、落ち鮎の季節の終わりと共にもう直ぐ今期の営業を終える広見ヤナに到着した。 鮎の季節に合わせ営業される広見ヤナ、季節の始まりと終わり頃には営業を確認して訪れた方が無難である。 広見ヤナでは、定番の塩焼き、フライ、甘露煮と、寒狭川の落ち鮎を堪能し、ヤナを眺めながらまったりと休憩した。 こんな秋の楽しみ方も良い。


加茂広域農道から国道420を設楽方面へ
里の紅葉にはまだ早いが道端のすすきは秋の雰囲気
寒狭川こと豊川沿いの国道257を南へ
植林された杉山にも良く見るとまばらな紅葉の気配が



 広見ヤナを後にすると寒狭川沿いの国道257から、県道32を北に折り返した。 海老川沿いの集落の中を走る国道32は、”日本の田舎”の雰囲気にあふれるルートである。 新城から設楽へ向かうメインルートなので交通量も多く、人の暮らしの中を走るルートなので無理はできないが、雰囲気を楽しみながらクルージングする。

 県道389で稲目トンネルを抜けると再び国道257に合流し、田口に向けてダイナミックな駆け上がりがはじまる。 峠を上り詰めると名倉川沿いの田園地帯を抜けて稲武へ、そして最後は国道153から加茂広域農道のワインディングを満喫し帰路に着いた。 東北のワインディングは素晴らしかったが、やはり三河のワインディングはいいなぁ。 凍結のリスクを避けてルート選びさえすれば、真冬でもライディングできるコンディションは捨てがたい。


国道257から県道32に折り返し北上する
里の雰囲気が味わえる海老川沿いのルート
再び国道257に合流しダイナミックな上りが始まる
田口の集落を過ぎるとタイトなコーナにバンク角は深くなる



国道257設楽大橋で境川を渡る
稲武にむけて駆け上がるワインディング



 寒狭川沿いにある広見ヤナは、5月2日〜11月上旬の季節営業で期間中は無休である。 営業時間は10:00〜17:00。 この日は定食1,700円也を注文。 定番の塩焼き2匹に、フライ、そして甘露煮。 小鉢にワラビのおひたし。 他には鮎田楽などもメニューにあった。 鮎はいずれも頭から丸かじり、この時ばかりはネコの気分(笑) ボリュウム満点の定食におなか一杯になる。

 テーブルが並べられた座敷からは寒狭川に仕掛けられたヤナ場が見える。 以前、通りがかりに土日の混雑を目にしたことはあるが、平日に訪れたこの日の客は自分ひとり。 季節も終わろうとしているこの時期、オジサンが集めるヤナにかかった鮎もまばらである。 客も鮎もまばら(笑)、秋のヤナ場の時間はまことにまったりと流れるのであった。


初めて訪れた寒狭川の広見ヤナ
5月から11月上旬の営業
1,700円也の定食を注文した
塩焼き、フライ、甘露煮と鮎づくし



(2008年11月9日掲載)



<関連サイト> 


■広見ヤナ  愛知県新城市只持作角26 電話(0536)36-0201
         http://www.mapple.net/spots/G02300032202.htm
         



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