09/06/01 逆ステア限界ツーリング
〜缶ビールと岩屋ダム〜


■コース概要※)

(一日目)
東海環状道豊田松平I..C.国301→根崎−県77→東大沼−県363加茂広域農道国153→新盛−県19→小渡−県11→明智−国363→山岡−国418−河合−県68→白川口−国41→金山−国256県86→岩屋ダム(東仙峡金山湖)−(馬瀬大橋)→明宝−国472→郡上八幡−国156東海北陸道美並I.C.

※)ツーリングマッップル(昭文社)の1/140,000縮尺地図を元に作成しました。 青字は高速道路または有料道路、赤字は国道、緑字は県道を表しています。



 休暇を取ったある日、昼前には家の用事を済ませることができた。 そして、降水確率は0%。 早朝から段取りしたおかげで夕方まで家を空ける事ができそうだ...そして、相棒のGSX−Rとツーリングに出かけることにした。

 遅い出発となってしまったが折角の平日休み、とりあえず走れるところまで走り、閑散とした割引無しの高速道路で一気に戻ってくることにしよう。

 目的地に選んだのは、奥美濃の岩屋ダム。 奥三河から奥美濃へ、国道と県道のワインディングを繋ぐルートで岩屋ダムを目指し、郡上八幡から東海北陸道に乗って一気に帰宅。 そんなルートが頭に浮かんできた。
県道68で中の方峠を目指し走る途中
田植えが終わった坂折の棚田を涼風が駆け上がる



 前回のツーリングで新しくトライしたステップワーク。 膨らみ出したイメージを忘れないうちに、距離を稼いで色々なシチュエーションで試す思惑なのである。 そんなライディング一辺倒のツーリング、時間的にも旨いものなど探す余裕は無いが、今日のメインディッシュは岩屋ダムのコーナーなのである。 さあ、総走行距離は400km弱かなぁ、まったり休憩などしていられない、文字通りただただ走るだけの長距離弾丸ツーリングの始まりだ。



(ルート概要)

 東海環状道豊田松平インターを起点に、国道と県道のワインディングをつなげ、奥三河から奥美濃まで一気に北上するルートをたどった。

 国道301、加茂広域農道、国道153、県道19、県道11、国道363、国道418、県道68、国道41...そして国道41の金山から国道257で郡上八幡に向かう途中、岩屋ダム方面へ向かう県道86に入った。

 県道86で岩屋ダムを過ぎてそのまま北上し、せせらぎ街道こと国道472に突き当たった。 国道472を郡上八幡まで走ると、国道156を南下し、東海北陸道美並インターから帰路に着いた。



休暇を取った平日、走り出した街の雰囲気もいつもの休日とまるで違っている。 いつもは自分もそっち側でテンパってるんだなぁなどと考えながら山を目指し走る。

 国道301で加茂広域農道に向けて走る頃には、そんな違和感も感じなくなった。 ライディングにとってそこは別世界、休日に比べ観光客の数が少ないのもそれに磨きをかけている。 街中から抜け出して、やっと日常の束縛からも抜け出せたようだ。

 さて、上述の通り前回のツーリングでは、コーナリングの倒しこみのきっかけとなるステップワークを徹底的に反復練習した。 それだけを意識し過ぎたせいか、全体としてはとてもチグハグなライディングになってしまった。 今日は個別の動作を意識しすぎないようにシームレスな動作を心がけてみる。
国道153から県道19で小渡を目指し走る
平行する加茂広域農道に劣らぬ快走路



 加茂広域農道を走り出して徐々にペースを上げながら、国道153に抜けて県道19をさらに北上する。 県道19は、加茂広域農道と平行して走る北上ルートだが、こちらも負けず劣らずライディングを楽しめる快走路である。

 本格的なワインディングを走り出すと、直ぐに体に染み付いたイン側ステップ荷重の効果が見えてきた。 さらに、操作に余裕がでてきた今回は、逆ステアを意識しながら走る。

 イン側ステップを踏み込みながらアウト側のハンドルグリップを引く感じて倒しこむとと...倒れる、倒れる、倒れる。 外足でタンクを抱え込むだけでは体感できなかったシャープな倒しこみがこうも簡単に得られるとは...余程バンク角が足りない場合でなければ、大袈裟に重心をずらさなくとも、ツーリング先で遭遇する大抵のコーナーはこれで対応できそうである。

 県道19で小渡を過ぎると、明智川沿いのワインディング県道11へ。 さらに国道363で明智から大正村脇を通り過ぎ山岡へ至ると、国道418をさらに北上する。 そして、国道418で中央道の高架を潜って木曽川を渡ると、本格的な郊外ワインディング県道68へ駆け込んだ。 中野方川の流れに沿った緩やかなワインディング、中野方峠の九十九折れ、谷間の集落をつなぐ中高速コーナ...奥三河から奥美濃へ駆け抜けるこのルートは何度走っても飽きない快走路なのだ。 谷間の山里には水田と人の暮らし、道の両側の山なみ、空がひたすら高い。 途中、田植えが終わったばかりの坂折の棚田に少しだけ立ち寄ってみる。


 白川口で国道41に合流すると、飛騨川沿いの国道41を高山方面に遡る。 流石に奥飛騨へ走る幹線国道、ここまでのルートに比べ交通量は多いが、追い越し可能な区間や工事信号で先行車をパスしながらペースを維持する。


国道418で中山道を越えて木曽川を目指す
初夏の空はひたすら高い...
県道68で中の方峠を越えた
国道41を目指し山村をつなぐ快走路を駆け抜ける



 出発が遅くなった今回のツーリング、400km近い総走行距離を考えると地元の食堂で旨いものを味わっている時間も無さそうである。

 そこで最近気になっていた、「アレ」を試してみることにした。 国道41沿いのコンビニに立ち寄ると、コンビニ弁当と缶ビールを仕入れた。 コンビニの脇で弁当を頬張りながら缶ビールで喉を潤すと、もうそれだけでご馳走なのである。

 ...って、公然と飲酒運転するほど無法者ではないライディング親父。 よって飲み干したのは、最近発売されたアルコールフリービール。 後味に独特の癖はあるが、冷たい喉越しは文句なし。 ツーリング先で冷たいアルコールフリービールを飲み干すってのは癖になりそう。
これをやってみたかった...ツーリング先のビール(笑)
アルコール・フリーだがコンビニ弁当がごちそうになる



 国道41を金山まで北上すると、金山から郡上八幡に向かう国道256に折れる。

 通常ならば郡上八幡までこの国道256を一気に駆け抜けるのだが、今回の目的地は岩屋ダム。 国道256の途中、県道86に右折すると馬瀬川沿いのワインディングを岩屋ダムに向けて駆け上がっていく。

 県道86で岩屋ダムを通り過ぎてそのまま道なりに進めば、せせらぎ街道こと国道472に合流できるはずだ。 国道472を郡上八幡方面に折り返しそのまま帰路に着く算段なのだ。

 県道86を走り出すとすぐに馬瀬川第2ダムが姿を現すが、目的の岩屋ダムはまだ先。 馬瀬第2ダムのダム湖を過ぎてさらに林間ワインディングを駆け上がっていく。 途中コンビニで弁当を掻き込んだだけで、かなりのペースで走り続けている。 しかし気力はまだまだ、初めて走る岩屋ダム沿いのワインディングに期待が膨らむばかりである。
国道41金山から郡上八幡に向かう国道256へ
岩屋ダムへ向かう県道86への分岐はもう直ぐ



 林間のワインディングを上りきると、高さ127.5m、幅336mのロックフィルダム、岩屋ダムが姿を現した。 馬瀬川第2ダムのようなコンクリートがむき出しになったダムに比べ、土と岩を積み上げて谷間をせき止めたロックフィルダムは自然に溶け込んで見える。 などと考えながら、馬瀬川がせき止められてできた東仙峡金山湖岸のワインディングを走り出すと...道端に野生の猿がお出迎え。 あちらの猿からいい歳こいて走り続けるこちらの猿はどのように写っているのだろう(笑)。


 
県道86を駆け上がり岩屋ダムに辿り着いた
高さ127.5mのロックフィルダムと東仙峡金山湖...サルが出ます(笑)



 東仙峡金山湖沿いのワインディングは、山肌に沿った左右の折り返しをリズム良く楽しむ事ができる、期待通りの快走路であった。 ただし、右コーナーは逆バンク気味なので、スリップダウンには注意した方が良い。 しばらくの間県道86を走り続けると、馬瀬川にかかる馬瀬大橋にさしかかる。 今回は計画通り、馬瀬大橋で馬瀬川を越えて弓掛川沿いをさかのぼり、県道86をそのまま走り続けるルートを選択する...が、後で考えると、この選択はかなりの思い切りを要する選択なのであった。

 大型車の取り回しがあまり得意で無いライダーは、そのまま馬瀬川沿いをさかのぼる県道431に進んだ方が無難である。 県道431沿いには、道の駅美輝の里など観光施設も充実しているようだ。

 さて、弓掛川沿いの県道86を進むと相変わらずの快走路...の幅員は徐々に狭くなり、苔むす林間狭道へ。 幸い晴天に乾燥した路面のグリップは十分確保できそうである。 恐る恐るペースを上げながら小川峠を目指す。 緑色の苔が潤う梅雨時には近寄らない方が無難かも。



東仙峡金山湖を縁取る山肌に沿った県道86のワインディング
タイトな切り返しが続く...右コーナー逆バンクに注意
馬瀬大橋で馬瀬川を逸れ弓掛川沿いを走る県道86
幅員はどんどん狭くなり...苔むす上りへと



 これでもかと続く林間狭道を小川峠まで上り詰めると、明宝に駆け下りる見晴らしが一気に開けた。 ふ〜っ。

 しかし、ほっとしたのは束の間、ここからの下りがまた凄まじい。 短いピッチで折りたたまれた超タイトな九十九折れが延々と続くのだ。

 こんなコーナーでは、覚えたての逆ステアなど使えない。 思いっきりハンドルを切りながら外足を踏ん張って向きを変えていく。 名宝まで下りきり吉田川を渡る頃にはヘトヘトに疲れきってしまった。 

 ワインディングを走り続けてきた最後にこのタフなコースとは...せせらぎ街道、国道472を郡上八幡方面に走り出すと、道の駅明宝で汗を拭きクールダウンする。
県道86の狭道を上りきり小川峠を越えた
明宝に向けタイトな九十九折れを駆け下りる



 郡上八幡で国道156に出るとそのまま長良川沿いを南に走り、東海北陸道美並インターから帰路に着いた。 走り出して直ぐにPAに駆け込み、冷たい缶コーヒーで体温を下げる。

 しかし、良く走った〜っ。 初めて走った岩屋ダムのワインディングも新鮮だった。 走り終えて間をおけば、小川峠から明宝へのタフな下りの疲れも充実感に変っていた。

 目からうろこだったインステップ荷重と逆ステアを活用したコーナリング、そして外足を踏ん張りながらハンドルで曲がっていくタイトなコーナリング、ツーリングで出会うコーナーは実にバリエーションに富んでいる。 こればっかりは、クローズドコースでは味わえない、ツーリングの醍醐味なのである。

 休日の大混雑の反動か、平日の高速道路は快適そのもの。 相変わらずのペースを維持しながら、東海北陸道を名古屋方面に走る。 さあ、帰ったら本物の缶ビールだ! プシュッ!

(2009年6月7日掲載)
東海北陸道のPAにて一息...心地よい疲れと充実感
さあ、もう一踏ん張り、総走行距離380km







<関連サイト>
■岩屋ダム  岐阜県下呂市金山町卯野原6-27 電話(0576)35-2339  
          http://www.water.go.jp/chubu/iwaya/index.html



ツーリングインデックス  温泉インデックス  トップページ