資金の時間的価値

              これらの係数を図で表すと下のような関係である。 

 

 

■ 終価係数  〔P→S〕

 今100万円の銀行に預けて、年利 5%の複利で(嘘のような話し) 5年間預けた時の元利合計はいくらか?
まず、1年後の元利合計Sは、元金100万円に、1年分の利子 100万円×0.05を足したもの
 S=100万円+100万円×0.05=100万円×(1+0.05)
となる。 以後、毎年それまでの元利合計に(1+0.05)が掛けられるから、5年後の元利合計 終価S は
 S=100万円×(1+0.05)^5 ≒127万円 となる。

 一般に、現在の時点の資金をP、1期あたりの利率を i 、n 期後の元利合計(終価)をSとすれば、

 S=P×(1+i)^n

と言う計算が成り立つ。 そしてこの (1+i)^n を終価係数と言う。

 

                                                          

■ 現価係数  〔S→P〕

  銀行にお金を n 年間預けると、年利 i %の複利で増えていく。
n 年後の元利合計をS円にするためには、現在いくらの預金をすればよいか?
 これは、終価係数を応用して次のようにすればよい。 現在の現金をPとすれば、

 P=S×1/(1+i)^n

 この 1/(1+i)^n を現価係数と言う。

 

 

■ 資本回収係数  〔P→M〕

 現時点でP円の貸し付けをして、以後毎期末にM円ずつ回収すると n 年間で元利合計を回収し終わるとしたら、PとMの関係はどうだろう。
 1年後の元利合計が P(1+i) になったところでM円を回収し、残りに利子がつくから、2年後の元利合計は

 {P×(1+i)−M }×(1+i) となる。 その時またM円回収して残りに利子がつく、、、、、とn 年間続いて最後に0円になる。

 {....{P×(1+i)−M }×(1+i)−M }×(1+i)...}×(1+i)−M=0

 これを括弧をほどいて整理すると、

 P×(1+i)^n=M×(1+i)^n−1+M×(1+i)^n−2+....+M

となり、これをMについて整理すると、

 M=P×i ×(1+i)^n / 1-(1+i)^−n

この i ×(1+i)^n / 1-(1+i)^−n を資本回収係数と言う。

 

                                                       

■ 年金現価係数  〔M→P〕

 資本回収係数とは逆に毎期末に M 円ずつ受け取るために、当初預け入れるべき金額 P 円はいくらか?

 M=P×i ×(1+i)^n / 1-(1+i)^−n をPについて解けば良い訳で、

 P=M×1-(1+i)^−n / i

が得られる。 

この 1-(1+i)^−n / i を年金現価係数と言う。

 

 

■ 年金終価係数  〔M→S〕

 毎期末にM円ずつ預けた場合の元利合計 S 円は終価係数の式に年金現価係数の計算式を代入する事で求める事ができる。

 S=M×(1+i)^n−1/ i

この (1+i)^n−1/ i を年金終価係数と言う。

 

 

■ 減債基金係数  〔S→M〕

 年金終価係数とは逆に、n 期後にS円の元利合計を受け取るには毎期待つにいくらずつ預金したらいいのか?
 これには年金終価係数の逆数を求める。

 M=S×i / (1+i)^n−1

この i / (1+i)^n−1 を減債基金係数と言う。

 

 

■ これらの中には、Excelで代表的な関数があります。
  FV関数、PMT関数がその代表です。 いちどExcelで試してみてはいかがでしょうか?
 昔はこれらの係数の一覧表をコピーして手帳に挟んで持ち歩いていましたが、この計算の理屈だけ手帳に書いておけば、結構楽に計算ができるかな? それともモバイルでも持ち歩いていれば、この計算式を入れておいて、パっと答えを出したりして。

 銀行さんや、車の販売店の人がローンで車を買うときはこれらの係数を駆使して(今はパソコンか)その場で、「お客さん、こんなもんですが」と試算してくれるんですかね。