フランス料理人伝:番外編

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-目黒(品川区上大崎)のフレンチレストラン:ラ・フィーユ・リリアル-
◇◆◇最期の搭乗機:ロッキードP38ライトニング:発見物語◇◆◇
Antoine de Saint-Exupéry : aviateur et écrivain français
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

「サン=テグジュペリのP38ライトニング遂に発見!」
のビッグニュースがフランスのマスコミに報じられたのは2004年4月7日のこと。
このフランス人にとっては国民的ヒーローとも言えるサン=テグジュペリと、その最期を共にしたロッキードP38ライトニング発見劇が、
一応の結末を迎えるまでには、勝手な憶測なども飛び交って、紆余曲折あったようだ。

そもそも、1998年に“マルセイユ”の漁船が、彼とその愛妻(?)コンスエロの名が刻まれたブレスレットを発見した、
というニュースが報じられた時点で、眉に唾つける人も少なくなかった。
それはフランス人にとって『マルセイユエ(マルセイユっ子)』という言葉には特別な意味合いが含まれているからでもある。
マルセイユっ子は気性も明るく好感的なのは良いのだが、釣った魚が“小物”でも、さも“クジラ”でも引き揚げたかのように、
“大袈裟”に両の手を広げながら自慢話をする、というイメージが定着しているらしく、
フランスでは「マルセイユっ子」=「大ボラ吹き」(愛嬌を込めてではあるが)の方程式が成り立っているのだ。
これがニース辺りの話だったら、これほど懐疑的な目で見られることもなかったかも知れない。。。

冗談はさておき、
サン=テグジュペリ失踪の謎を解く鍵となる可能性が少なくない筈の“銀のブレスレット”、
並びに最期の搭乗機“P-38ライトニングの残骸”の発見から、
“フランス当局の公式発表”(“銀のブレスレット”に関しては未だに公式発表なし)までに、
何年もの年月を無駄に費やさなければならなかったのには、政治的圧力が働いたとの見方もあるようだ。

元来ひと一倍の平和主義者である彼は、ナチス・ドイツ占領下のフランス国民が、親独な“ヴィシー体制”と、
ド・ゴール将軍率いる反独レジスタンス、所謂“自由フランス”とに分かれ、互いにいがみ合うことに心痛するが、
警鐘を鳴らしながらも、当時の境遇では結局どちら側にも味方するわけには行かず、
遂にはド・ゴール将軍(後の仏大統領)から憎悪されるに至ってしまう。

他にも様々な要因が重なったのであろうが、
追われるように祖国を離れ、救援を乞うかの如く米国に亡命した彼の苦悩は計り知れない。
それでも、祖国で苦しむ仲間の為に何かしなければ、という焦燥感にも似たやむにやまれぬ祖国愛は益々膨らむことになり、
その思いが“空飛ぶ文聖”に再びペンを取らせ、『星の王子さま』は誕生した。。。
成るほど『星の王子さま』が、多くの謎かけをちりばめて書かれた『大人のための童話』と言われる所以である。

その生まれたての書下ろしを携えて、愛国心覚めやらぬ彼は戦線への復帰を望むが、
ド・ゴール将軍にはどうしても受け入れられず、やっとのことで、その願いを叶えてくれたのは連合軍(米国)側であった。。。

この当時からのフランス軍当局との複雑な“しがらみ”が、
祖国愛の化身とも言える、彼の搭乗機の調査、並びにその公表を阻んだのだとすれば、何とも皮肉な話である。

そのマルセイユ沖で発見されたP-38ライトニング機が、間違いなく彼の搭乗機であったと確認され、
墜落した海域が特定されたというニュースは、横山三四郎氏(eブックランド 代表取締役社長)の尽力により、
2004年3月下旬、世界に先駆けて東京から発せられた。
フランスで当局が正式発表に踏み切ったのは、その二週間後(2004年4月7日)のことである。

『星の王子さま』は日本で累計500万部が発行され、未だに年間10万部が売れている。
更に箱根の『星の王子さまミュージアム』も、TBSがその経営を引き継いで以来盛況ぶりを見せていると聞く。
しかも、2004年搭乗機発見云々のニュースさえも、世界に先んじて日本から発せられたとなれば、
我々日本人とサン=テグジュペリは、並々ならぬ“縁”で結ばれているような気がしてくる。
60年の時を経て彼は我々に何を訴えたいのか?

気が付けば最近の韓国や中国の反日感情の昂りは尋常ではない。
今こそ改めて我々“おとな”が、『星の王子さま』に秘められた、
“平和主義な空飛ぶ文聖”の“謎かけ”に、耳を傾ける時ではないのだろうか?

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