F-20 タイガーシャーク 小型電動ダクト機 販売 Pokey room




仕様 (画像の機体の例)
モーター : ハイペリオン 12ミリブラシレス Kv5800
ダクトユニット:GWS EDF40
ESC : キャッスルクリエーション フェニックス10
バッテリー : ハイペリオン 800mah3セル
受信機 : Berg Microstamp FM4ch
サーボ : GWS PICO-STD *2
重量:227g



Pokeyさん企画製造のスチレン製小型電動ダクト機です。
ネット上や雑誌で知っていましたが、実際のフライトを見ることができてそのまとまりの良さを感じました。
基本は5ミリのスチレンボードで構成されていますが、絶妙なデザインでF-20らしさが良く表現できています。しかもこの種のスチレン機では板翼を使ってしまう(これはこれでメリットはありますがデメリットもあります)のですが、主翼上面に発泡コアを付加する事で翼形を持った主翼となっています。この違いはフライトに大きなアドバンテージとなります。

飛行会でPokeyさんにお会いできて、発売になってすぐに注文させていただきました。

製作時間がなかなか取れないのですが、ちまちまと進めていきます。

キットはレーザーカットされたスチレンボードと主翼コアのみの簡素な物です。スチレン製のパーク機を製作された経験のある方にお勧め致します。
説明書は私のキットには入っていませんでしたが、PokeyさんのHPに作例が綿密に紹介されていますのでそれを参考にしながら作業していきます。



組み立て注意点
簡素なレーザーカットのスチレン機ですが、パーツがどのように構成されるのかしっかりイメージしておく事は大切です。
レーザーカットの継ぎ目は良く切れるカッターで丁寧に切り出していきます。
レーザーカットのカット面は熱によって少し変形していますので、必要であれば#100程度のサンドペーパーで修正しながら作業します。
接着は発泡用瞬間やスーパーXやSUやホットボンドを使い分けて作業します。場所によってはゼリー状瞬間も有効です。接着面は事前にサンドペーパーを軽くあてておきます。
発泡スチロールにはゼリー状瞬間は使用できませんが、スチレンボードでは使える場合があります。片面にアロンアルファのスーパー液などを使って事前処理しておくとさらに簡単に接着できますが、硬化時間が大変に短いため、事前処理は必ずしも必要とは言えません。
カットされた部品は仮組みしながら接合面の角度の修正や大きさの修正を随時していく必要があります。




製作ポイント

基本的にダクトはRCテクニカのジェットインパクトのダクトユニットが指定されていますが、機体重量が軽いためGWSのEDF40に12ミリのブラシレスモーターを組み合わせて飛ばす事も可能です。(12ミリブラシレスならピークで9A程度出れば良いためバッテリーも小さく軽い物が使えます)
私は使い慣れたGWSのEDF40を使って製作することにしました。


ジェットインパクトのユニットに合わせてダクトマウントとなる胴枠に穴が開いていますが、EDF40では少し小さくなるため1ミリ航空ベニヤでスペーサーを作ってやり胴枠に固定します。このときににスペーサーによってダクトケースの真円度を上げてやるとダクトユニットの剛性が向上しクリアな回転をします。
今回は2カ所にリングを入れ、より剛性が上がるかテストしています。
機体の構造上ダクトユニットの分解は完成後はできませんが、市販モーターを使う限り分解の必要は感じませんのでこれで問題は無いと思います。


例によってインペラはアルミ材から切削したアダプターを使って固定します。アダプターを永久固着のロックタイトでモーターシャフトに固定し、硬化後に高粘度瞬間を使ってインペラを接着します。インペラはブレードの前縁後縁のバリを組み立て前に処理しておきます。

私はこのようなアダプターを使ってインペラを固定していますが、普通に純正インペラを圧入して使う場合は
新品のインペラを使う事 (単品で購入できます)(純正モーターから引き抜いて使うとハブが変形しますし穴も大きくなっています)
モーターシャフトとハブの接着にはごく少量の(虫ピンでなすりつけるくらいの)瞬間接着剤(中粘度が良いです)(低粘度だと押し込んでる間に固まって悲しい事になります)をシャフトとハブの穴の両方に塗って真っ直ぐに押し込みます。(無理に押し込むとハブが変形し偏芯します)
この理由から、何度もはめたり外したりを繰り返してバランスを取る事はハブの変形を招くだけです。
金属製のモーターシャフトと樹脂製のインペラの接着には永久固着のロックタイトは使えません。抜けます( ̄∞ ̄)ノ


やっとここまで進行。サーボはニュートラル精度を優先しGWSのPICO-STDを使用しました。地味なサーボで良さがあまり評価されていませんが、海外の大半のメーカーへシンプルなマイクロサーボとしてOEM供給されており、総生産数ではこのサイズでダントツです。アジア製マイクロサーボの中にはカタログ数値だけ素晴らしく、毎回ニュートラルがずれるものもありますが、ニュートラル精度をあまり要求しないジャンルの機体ならともかく、高速なダクト機やグライダーではこの違いは大きく影響します。

サーボ穴はサーボに合わせて拡大。サーボリードも延長しています。後々分解できない所なので信頼できる作り方に注意します。
モーターからのリードとサーボの延長ケーブルは後部胴体上面パーツ(A−3)にリューターで溝を掘り埋め込んでホットボンドで押さえて固定します。


気は心でインテークのガイドダクトを作ってやりました。当初OHPシートで考えていましたが、負圧による変形を考えペーパークラフト用紙(エプソンPMマット紙)で現物合わせです。吸気口からダクト前まで、極力大きな断面積変化が起こらないようになればいいのですが。底面パーツを接着する前に念のため防水として水性アクリル塗料を軽く塗っておきます。
ダクトのモーターの回転を確認したら底面パーツと接着します。

排気ダクトは例によってOHPシートを丸め両面テープで固定して作りました。翼形は付いていますが、基本構造は板翼機なので胴体基準線に対して主翼迎角を付けることができませんので(これをエレベーターアップのオフセットで補正します)水平飛行中は気持ち機首上げの姿勢となります。このため排気ダクトは気持ちアップスラストにして置いた方が無難と思います。(ダクトのセンターで機体後部で3ミリほど上げています)

動翼の加工

垂直尾翼とエレベーターの後縁はそれとなくテーパーに削って仕上げるのですが、試しにこのような事をしてみました。
定盤にバルサ片を両面テープで貼り、それをガイドにして5ミリスチレンパネルの丁度真ん中に極薄のカミソリ鋸かカッターを使って溝を作ります。
0.4mmくらいの航空ベニヤを8ミリ幅(適当)にカットし粘度の高い(硬化時間の長い)発泡用瞬間を塗布して溝にこの帯をぐいぐいと動かして接着剤を広げながら押し込みます。
しっかり待って接着剤が硬化したらテーパーに研磨して仕上げます。

これで後縁はピンピンとなります。スチレンだけだと曲がってしまったり、当たって変形しやすいのですが、こうすると意外にしっかりします。

カーボンの帯でも良いかと思いますが、薄い物では全方向の曲げに強くなるわけではありませんし、瞬間が含浸したベニヤの強度はけっこうあります。

機体製作自体は設計者pokeyさんのHPに詳しく出ています。
基本的に角胴の機体ですが、5ミリデコパネを使っているので角を落としていくとなかなか良い形に仕上がります。良くデザインされていると感じます。

仕上げはプラカラーで一部を塗り、主翼上下と機首部分にクリアのフィルムを貼って仕上げました。
テールコーンは通常の紙コップより小さな紙コップがキットに付属していますが、これと同サイズのプラコップを見つけましたので、外形を合わせて塗装し使っています。

リンケージはアジャスターを使わず、0.8ミリのピアノ線の片側をクランクに曲げサーボホーンと動翼側のホーンの両側に差し込んで細い銅線(ポリウレタン線の被覆をサンドペーパーで落としたものが便利です)で巻き、動翼のニュートラルを確認したらステンレス用フラックスをほんの少し塗布しハンダ付けします。調整ははんだごてを当てれば問題ありません。
動翼側のホーンは1ミリ航空ベニヤからの切り出しです。エレボン中心から12ミリの高さにしました。ホーンの穴は予め0.8ミリのドリルで下穴を開け、低粘度の瞬間接着剤を染みこませ硬化したら先を斜めにカットした0.8ミリピアノ線をピンバイスで回しながら通します。

こういった機体では主翼迎角の設定ができませんので、エレベーターを少しアップ側にオフセットすることで対応します。
このため送信機の設定を確認しエレボンのサーボホーンのニュートラル位置を正確に出したら、エレベータートリムを予めダウン側に1/2ほどずらし動翼を中立位置に合わせた状態でロッドの長さを合わせ固定します。作業後にエレベータートリムを中立に戻せばアップ側に動翼がオフセットできます。オフセット量はあくまで目安ですので(サーボ側ホーンはPICO-STD付属の真っ直ぐなホーンの一番内側の穴)後は飛行テストをしながら合わせます。

毎度の事ですが、余分に大きなサーボホーンを設定し後は送信機のATVだエンドポイントだAFRだで圧縮補正するのは良い機体には継がりません。




テストフライト
機体が仕上がってすぐにテストフライトに行きました。

静止推力は測定していませんが、フルパワーで上向きにしてふわっと降りる程度の推力は出ています。重心位置は主翼前縁とストレーキのつなぎ目あたりです。

サーボ動作のチェックを行い、モーターの確認を行ったら風上に向かって(微風でした)真っ直ぐに押し出します。押し出す最後にスナップを効かせないのは重要です。
推力に余裕があり、軽量な機体ですので手投げは簡単です。
エレベーターアップのオフセットが少し多かった事、モーターの反動で少し左癖がありましたが、トリムが合った頃には順調に飛んでくれました。

ジェットインパクトのユニットを使う場合に比べれば速度は低いです。しかし機体が軽量なため上昇力も問題無く、速度があまり上がらない割りには縦方向の運動性は十分です。
主翼が短いため旋回中の姿勢はすこし慣れないと見えずらいと思いますが、パワーをかけていれば変な巻き込み癖はこの機体では感じられませんでした。急旋回を続けても姿勢は安定しています。
この種のスチレンパークジェットをエルベーターで制御するとロール時に背面から後の舵の効きが極端に落ちる物がありますが、この機体ではそういう傾向は全く見られませんでした。
意外に狭い範囲で動けますので目の前でキューバンエイトを行っても非常に良く追従します。

舵角と機体の反応は各人の好みもありますが非常に素直についてくる機体です。

着陸は排気ダクトを機体後部で少し上げていたため、低推力時の機首下げが懸念されましたが実際のフライトでは問題は出ませんでした。着陸時には純スケールの小型ダクト機と違いかなり速度は落とせますので、安心して進入できます。とはいえ入門者用の機体とは言えませんので安全な速度以下には落とさない方が無難です。
膝下くらいの高度から最後にフレアをかけて無難に着陸できます。草地で飛ばす限り胴体着陸に問題は無いと思います。

非常に素直で飛ばしやすい機体に感じました。機動性も高いですし手投げで手軽に楽しめます。
ジェットインパクトのユニットを使って速度命の機体を作るのも面白そうですし、このまま脚を付けてやっても滑走離陸に問題は無さそうです。(主脚位置と地上での姿勢設定は重要です)

今回仕事が忙しい時期の合間に作業したため、かなり時間がかかりましたが、一度コツを覚えれば短期間に完成できると思います。