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……という電波
某クライ「さて、これより語るは次元の壁を越えた異世界の話。英雄ではない、ただの一介の傭兵の話。

……昔々、っつーかぶっちゃけ110年か120年かそのぐらいのちょっと昔。とある戦場に竜人の少年がいました。
少年は□□□□という傭兵団に所属し、飛翔の能力を活かし、主に陽動。ありていに言えば囮とかそんな感じのことをしていました。
□□□□という傭兵団は、強いのは団長と、罠使いが一人ずつ。あとは烏合の衆でしたが、罠とハメ技、敵を分断して戦う事でそれなりに名声をもっていました。
少年は、団長に憧れて傭兵団に入ったのですが、全くと言っていいほど、武芸の才がありませんでした。
少年は傭兵団で最年少だったこともあり、周りにもそれなりにかわいがられていましたが。
所詮、何の技術も持っていない身であったため、本人はソレを良しとせず、毎日剣を振るい続けました。
その剣は軽く、敵の攻撃を避け、受け流す程度しか出来ませんでしたが、少年はその技術を磨き続けました

……さて、時は30年程流れ、少年は青年と呼べる程度に成長しました。
そのころには、団長も老いて強敵を敵に回した戦いは出来なくなりました。
しかし、ある日。不運にも高位の操霊術師を敵に回してしまいます。
鉄の巨人を前に、温い戦いをしていた団員たちは全く歯が立たず。術者に近づこうにも大量の人形に行く手を阻まれ何も出来ません。
団長は、青年に剣を渡し、団員達に逃げるよう命じました。

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団員達は、突然現れ魔法を打ち込む操霊術師の前に次々と斃れていきました
結局、逃げ切れたのは青年を含むたったの3人だけ。
1人は故郷に帰って幼馴染とパン屋を開き、もう一人は復讐のために仲間を集めて再度操霊術師に挑む事を誓いました。
しかし、青年は何もする気が起きず、惰性的に他の傭兵団に入り、人殺しを続けました。

そしてさらに20年。青年は何も考えずに戦い続けました。

さらに10年経過した頃に、青年はふと思いました。「団長のように力強く戦いたい」と

そうやって、60年のあいだ、一度覚えた剣筋を変え、血まみれになりながら、それでも戦い続けました。
その間に失った仲間の数は食べたパンの枚数より多く、殺した敵の数は更に多く。傭兵団もいくつも潰れ、いくつもの傭兵団を渡り歩きました。
青年は、未だ振えない団長の剣を振る事を目指し、血煙を日常としたまま戦い続けたといいます。
しかし……この先は私も知りません。彼がどうなったのか、知る者など、いないのです………

…………っつー、電波を受信したんだが。どうよ? 詩にして面白いか?」
ヨルヤ@ブルース SW2.0