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あるドワーフの姉による妹自慢
ふむ、家族の話か。
私の家族は両親とそれに一人妹がいる。私の自慢の妹だ。
名はリティアーナ。家族はリティと呼んでいる。
 
私と同じで冒険者をしているはずだから、もしかするとどこか出会っているかもしれないな。
リティはショートの金髪に青い瞳をしている。
身長は…私より少し、高いくらいかな?(※ラーサの身長は146cm)
私と逆の腕にこの黒いリストバンドをしている弓の使い手だ。
 
どこかであったことはないか?…そうか。ないのか。
もし、そんな人間の女冒険者にあったら姉であるラーサが心配していたと伝えてくれないか?
 
ん?ああ、言ってなかったな。リティは人間だ。
リティの両親は、私達メイルディア(※メイルディアはラーサのドワーフの部族名)の一員として暮らしていたんだ。
家が隣同士だったこともあって、両親たちは仲が良かったらしい。
…らしい、と言うのも私達が物心つく前にリティの両親は事故で亡くなってしまったからだ。
私の両親は一人残ったリティを自分達の子供として育てることにしたらしい。
私が物心ついたころにはリティは両親の子供で、私の妹だったのさ。
だから、私達は家族なんだ。
 
あー、それでリティの話だったな。リティは今名前を授かるために旅に出ている。
名前を授かる、とは?か。
ふむ、私の部族では名前ごとに部族内の役割が決まっているんだ。
戦士の役割を持つものならこの名前、という風にな。
そして、役割の名前は基本的には家のものを受け継ぐ。
戦士の家ならば戦士として己を鍛え、家の名前を継いで行くんだ。
だが、自分の家の名を継げないものや継ぐつもりのないものもいる。
リティのように継ぐべき家がなくなったものもいる。
 
そういったものは16の時に長老に申し出て希望する役割の名前に変えてもらうことになる。
だが、希望する役割があっても適正がなければ意味がない。
だからその役割の名前を持つにふさわしいかどうかの試験を受けるんだ。
その役割にふさわしいだけの実績・実力がもつことを証明するわけだ。
そしてリティは狩人の名前を希望してね。その実力を証明するために旅に出ているのさ。
狩人なのに旅にでて冒険者になるのは不思議なところだけどね。
きっとリティにも考えがあるとは思うんだけど、少し心配かな。
 
ああ、別にリティの腕を心配しているわけじゃないんだ。
やっぱり姉としては不安なところは少し、ある。
でも、リティならば必ず名前を授かることが出来るはずだと私は信じているよ。
何しろリティは私と違って器用でな。何よりも目が良い。
私には真似の出来ない正確さでいとも簡単に標的を射抜くことが出来るんだ。
君ももしリティにあって、弓を扱うのを見る機会があったら驚くよ、
あの子の瞳は鷹の目で、どんな細い隙間も貫いてしまうからね。
 
そうそう、リティは料理も上手いんだ。
あの子はがさつな私と違って小さな頃から料理が好きだったし、
何度か食べさせてもらったこともあるけどすごく美味しかったよ。
・・・まぁ、リティと一緒に食べることがあったら楽しみにしておいてくれ。
 
ああ、他にもリティの髪は私のくすんだ銀色の髪と違って、
太陽を受けて輝く小麦のような色でな、折角あんなに綺麗な髪なのに短くしてしまってもったいないと
(以下姉(ラーサによる)、妹(リティ)自慢が続いていく)


End
→後日談
ケンジ@ラーサ SW2.0