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帽子の効用 2003.02.22


TVでサザエさんを見ていますと、50歳くらいのサラリーマンである波平さんが、帽子をかぶって会社に行っています。これは、サザエさんの新聞漫画が、役人や会社員などが背広を着て帽子をかぶるのが当たり前だった時代(連載開始は昭和20年代)のものであることが反映されています。ちなみに、オリジナルの新聞漫画では、30歳くらいのサラリーマンであるマスオさんも帽子を被っていました。当時はそれが普通だったわけですので。ただし、さすがに現在のTVアニメ版では帽子を被らずに通勤しています。あまりにも現実と離れてしまうからでしょう。
#03年2月現在、サザエさんのエンディング映像では、マスオさんが背広にソフト帽を被ってスポーツ用品店を覗いています。この部分、昔の新聞漫画をそのまま再現していますからね。

明治以来、帽子をかぶる文化が急速に普及して、これが昭和30年代頃までは残っていて、背広の紳士はソフト帽、職人さんや工員さんは鳥打帽、文化人はベレー帽、子供は野球帽と、服装や仕事に合わせた帽子を皆かぶっていたようです。しかし、こうした文化はすっかり廃れてしまい、帽子屋さんを街で見かけることも稀になりました。波平さんとマスオさんの服装には、それが反映されています。

私も、子供の時に野球帽をかぶった程度で、帽子とは無縁の生活を送ってきましたが、結婚してから夏の休日に折り畳めるアウトドアハットをかぶるようにした所、日光を遮って大変快適であることに気づきました。その後、暑い時期に会社に行く時にデパートで買った涼しげな帽子をかぶるようにしましたら、これが大違いです。帽子をかぶると、頭が暑くならないのでぐっと涼しいんですね。一度帽子をかぶるようになると、帽子をかぶらずに直射日光を浴びている普通の人がバカに見えてしまいます。(この夏用帽子、実はワンサイズ小さかったことが判明しました。やはり、帽子専門店でないと、店員も良く分かっていないわけですね)

秋になって帽子を脱いでいたのですが、寒くなると寒さが頭に染みますので、休日用に、銀座のトラヤ帽子店さんでハンチングを買いました。スウェーデン製、紺色ウールのなかなか立派なもので、折畳式の耳カバーもついています。この帽子をかぶると、帽子の保温機能が大きいことがわかり、休みの日には手放せません。今では、休みの日に帽子を被らずに外出することはなくなりました。

こうなると、会社にかぶっていける冬用の帽子が欲しくなるのが人情で、少々張りこんで、ファー素材のソフト帽を買いました。インターネットの文二郎帽子店さんの製品ですが、実に素晴らしい出来栄えで、今度は夏用に背広に似合うパナマ帽を買いたくなりました。

このソフト帽をかぶって判ったんですが、頭というのはラジエーターのようなもので、大量の熱が逃げているんですね。これが、帽子とつばで蓋をされた状態になりますので、大きな防寒効果があって驚きました。また、丸いつばがあると、そこに体から発散される暖気が溜まるし、耳に直接風が当たらないので、耳が冷たくなりません。冬に、丸いつばのある帽子をかぶることの意味がわかりました。前は、折り畳み式の「耳当て」を寒い時に使っていたのですが、今年の冬はまだ使っていません。

暑さ寒さに悩む都会のサラリーマンの皆さんは、帽子に目を向けることをお勧めします。かぶるのにやや度胸がいるのが難点ですが、帽子をかぶって悪いなんていう規則のある会社はないはずですから、大丈夫です。紳士の服装に、本来帽子はつきものだったわけですから。

また、頭と言う体で一番大事な部分を、帽子をかぶってガードしていると、電車の中で大変落ち着きます。面白い心理作用なんですが、帽子をかぶってみると判ります。


帽子という、現代人が忘れてしまった存在については、このサイト帽子事典が有益です。 私もいろいろ勉強させてもらいました。

なお、帽子を買う時は、デパートなどではなく、なるべく帽子専門店に行ってください。サイズが豊富ですし、あなたの頭のサイズをちゃんと教えてくれます。私は、上記のとおり失敗してしまいましたので。サイズが分からないと、ネットで文二郎帽子店さんに注文することもできませんし。上記のトラヤ帽子店さんでは、私の買ったハンチングを、1cm刻みのサイズで在庫しておられて、帽子店って大変な商売なんだな!と驚きました。