奥又白池・前穂北尾根下部(Y峰〜[峰)

<日 付> 平成18年9月29日(金)〜9月30日(土)

<コースタイム>
 1日目:上高地11:30−徳沢14:00
 2日目:徳沢5:25−松高ルンゼ出合6:45−奥又白池7:40〜7:50−最初のガレ場8:25−XYのコル9:20−Y峰9:35−Z峰10:20−[峰10:50−最低鞍部11:35−徳沢12:45〜13:30−上高地14:30

<山日記>
【1日目】
●上高地〜徳沢
長野まで新幹線、そこからは高速バスで上高地へ入る。最近はこのパターンが早くて気に入ってます。
今日は徳沢までなので、のんびりと行く予定です。お昼は久しぶりに嘉門次小屋でイワナの塩焼きにビールにしようかな、などと考えながら歩いてました。小梨平のキャンプ場を抜けて原生林の中の道を進みます。対岸にも遊歩道があり、嘉門次小屋へはそちらの道の方が近いですが、私はこの原生林の中の道が好きです。穂高に来たという気持ちにもなります。
明神館の前にザックを置いて、吊橋を渡って嘉門次小屋へ。嘉門次小屋の前でイワナの値段を見てビックリ。あの小っこいのが1匹900円・・・・・・しばらく考えて今回はパス。徳沢まで行って早くお酒を飲もう、と予定変更。今日はお昼ヌキです。徳沢への道は明神岳と前穂高の眺めがいいのですが、今日は前穂高の頂上付近にガスがかかって今ひとつでした。



●徳沢にて
さて、どこにテントを張ろうかな?どうせなら芝生の真ん中が気分いいかも。という感じで芝生の中央にテントを張りました。その後は、まずビールを飲んで、それからウィスキーをちびちびやりながらのんびりと過ごしました。



徳沢のキャンプ場 真ん中の黄色いのがMyテントです。







【2日目】
●徳沢の朝
今日は5時半に出発です。辺りはまだ真っ暗でした。テントから登山道までの芝生は朝露で濡れていて、僅かの間に靴がビショビショになってしまいました。テントを張る場所には気をつけましょう。出発前にトイレに寄りましたが、徳沢のトイレは全く明かりがなく本当に怖いです。恐怖と戦いながらトイレを済ませ、いざ出発です。


●徳沢〜奥又白分岐
横尾方面への道を暗い中ヘッドライトの明かりで歩きます。新村橋を渡ってパノラマコースへの道を進みます。車道が終わるころには明るくなってきたので、ヘッドライトを外しました。パノラマコースが奥又白の谷を渡るところが奥又白池方面への分岐です。ここは水場になっているので水筒に水を入れようと思っていましたが、夏は活き良いよく流れている沢に水が流れていません。シマッタ!秋には枯れちゃうんだ、と思っても後の祭り。すると上流で水の音がチョロチョロ。少し涸れた沢を登ると水が出ていたので何と水筒を満たしました。



●奥又白分岐〜奥又白池
奥又白池方面へは、そのまま真直ぐ進みます(岩にペンキの指導標アリ)。正面は松高ルンゼ。その右の支尾根にルートがあります。ちょっと解かりづらいですが、支尾根末端の岩場の左端に行けばちゃんと道が付いています。後は一本道なので迷うことはありません。途中松高ルンゼ側に少し切れているところがありますが、慎重に行けば問題ないです。やがて松高ルンゼが終わって、右の山腹を巻くように進むと奥又白の池に出ます。奥又白池はまさに雲上の別天地。ここから眺めは最高です。





●奥又白池〜ガレ場
しばし休憩を取った後、56のコルへ向けて出発しました。来た道を少し戻って、斜面を右上するしっかりしたトレースに入ります。途中で東壁方面へ登っていくトレースもありましたが、道は斜面に対してほぼ水平に進みます。やがて下りとなって、ルンゼ状の急な下りを下っていくと広いガレ場に出ます。ここはガイドブックに、対岸のペンキ印を見つけてからガレ場をトラバスするように書いてあるところです。ペンキ印を探すとありました。ガレ場をほぼ真横に渡る感じで対岸に渡ると道が続いてます。



最初のガレ場
右端の草の生えている方向へ向かってガレ場を渡る。
(写真をクリックすると拡大して、ペンキ印が見えます。)





●ガレ場〜XYのコル
ガレ場を横切って踏み跡に入り、そのままま少し登り、小さなルンゼを横切り道はまた右方向へ。2メートルくらいの岩場をクライムダウンして再びガレ場に出ます。ここは、ガイドブックにある偽の56のコルからのルンゼで、ルートはガレを渡り対岸の支尾根に伸びています。しかし、このときは何となくここが56のコルに続いているような気がしてガレ場をそのまま登って行ってしまいました。行き詰ったら右の支尾根に上がればいいかと思って、常にエスケープを考えながら登っていくうちにガレ場を最後まで詰めて尾根に出てしまいました。尾根には、しっかりとしたトレースが付いていました。その先は1ヶ所右側が切れて悪いトラバスがありましたが、慎重に一歩を踏み出せば問題なく通過できます。56のコルに着くと、奥穂高や涸沢が目に飛び込んできました。風が強く、自動シャッターで写真を撮ると、風でカメラが倒れて何度か取り直しをしました。






●前穂北尾XYのコル〜Y峰
56のコルから前穂高岳には何度か行ったことがありますが、今回は北尾根を逆縦走して、まだ未踏の7峰と8峰に登り最低鞍部まで行く予定です。這松の道を6峰目指して登っていきます。6峰は19歳のとき、ニッカポッカーと登山靴で登った懐かしい山です。展望は360度で、まさに槍穂の展望台です。少し休憩して7峰を目指します。






●Y峰〜[峰
6峰から急なハイマツの道を下ると直ぐに垂直の岩場に出ました。ロープがないからこりゃ無理だわ。戻って涸沢に下りるかとも考えましたが、よくよく観察するとホールド&スタンスともにあるので、クライムダウンできそうです。何とか壁を下りるとそこからはナイフエッジの岩稜です。岩稜の真ん中に丸椅子になりそうな岩があったので、何気なく手を付くと、グラグラ揺れてます。その岩を落とさないように、自分も落ちないように、そっとその岩の横をすり抜けました。やがて7峰の登りになって、あっさり頂上につきした。7峰からの下りも岩場のクライムダウンで気をつかいます。逆コースなので登りはあっさりで下りが悪いのは仕方ないです。7峰を下るとこの先は岩場はありません。8峰の頂上は、草に覆われた今までとは違う雰囲気のピークです。しばし休憩して、今回最後の槍ヶ岳と穂高の雄姿を眺めながら休憩しました。



7・8峰間から眺めた梓川




●[峰から下山
8峰からもしっかりとしたトレースが付いていますので問題ありませんが、途中ルートを外して、ハイマツの中を下ってしまい、気がついてルート修正する場面もありました。やがてブッシュが酷くなり、踏み跡もやや不明になるとあっさりとパノラマコースに飛び出しました。一般登山者が熊と思ったのかビックリしていました。ここからは、パノラマコースを走り下って徳沢に戻りました。一休みしてからテントを回収して、重くなったザックを担いで上高地へ向かいました。


奥又白池とパノラマコースの分岐
(上の矢印に「オクマタ」と書いてあります。)

かっぱ橋


明神付近から眺めた明神岳




奥又白の分岐 松高ルンゼを望む。
(登山道は右側のモッコリした支尾根の中にあります。)


奥又白池


56のコルへの分岐付近から奥又白池方面を振り返る。
(左の大地上のところが奥又白池)



偽の56のルンゼを登りきったところから、奥又白池を振り返る。
(支尾根上にはしっかりした踏み跡がついてます。)


56のコルから見た奥穂高岳


6峰への登り


7峰から見た5峰(左)と6峰(右)


7峰から見た槍ヶ岳


8峰の頂上


帰りの上高地(小梨平)から見た奥穂高岳

※使用したガイドブックは、山と渓谷社のアルペンガイド「北アルプス 槍・穂高岳連峰」です。