本論は、匿名の寄稿によるもので、寄稿者の許諾を受けて掲載しています。
近日、盛んに干されている榴弾砲戦マップにおいて、敵と戦闘を行うにあたり、有利に戦局を推移させるべく、榴弾砲戦における基本的な戦術を、本論にて指南するものとする。
榴弾砲の配置方法については、一長一短である。
敵の対砲迫戦による被害は、最小限に抑えることが可能である。 しかし、命中率の低下、発射から着弾までの時間が大、前線の移動により、射程外の領域が発生すること、対砲迫戦が困難、などのデメリットがある。
A)とは逆の効果が得られる。 すなわち、命中率の増大、発射から着弾までの時間が小、前線の移動への追随が容易、対砲迫戦が可能となる。 しかし、敵の対砲迫戦により、被害を被る可能性があり、また前線を突破された場合、敵にその存在を知られ、攻撃を受ける場合がある。
以上のメリット、デメリット踏まえた上で、慎重なる砲配置が必要となる。
また、自軍の配置位置と友軍の配置位置が重ならないように努力することも必要である。
榴弾砲が多数配備されるマップでは、榴弾なしのマップと、前線の維持方法が全く異なる、と言っても過言ではない。
榴弾の出現しないマップでは、戦車の集中配備などが基本となるが、榴弾が出現すると、無観測射撃(いわゆるメクラ撃ち)により、ほぼランダムに榴弾が飛来し、前線維持のために配備した戦車に被害が出る。 特に前線に数量の戦車が固まって配置されていた場合、一挙に全滅する場合も考えられる。
したがって、榴弾砲が多数(著者の感覚では2門以上)出現する場合、榴弾なしマップとは異なる前線維持(視界維持)が必要となる。
前線視界の根幹となるのは、いうまでもなく軽戦車である。この時、経験値が高ければ高いほど良い。運悪く軽戦車が全滅した場合は、中戦車となる。
何か別の事を行う必要があり、前線を離れなくてはならない場合、先頭は歩兵が視界を取る。 特に、起立状態の射撃兵が望ましい。 この時、貴重な軽戦車は大きく後方に下げ、なるべく安全な位置に退避させる。配置する人員は多いほどよく、先頭の射撃兵以外は匍匐状態が望ましい。 また、トラックの突撃に対抗するために、SMG兵も配置したいところである。
敵中まで深く探査を行い、少しでも脅威を排除したい場合、高速トラックによる突撃で、視界を得るのが一般的に行われている方法である。 クルーに余裕があれば+1名を追加搭載するだけで、かなり深くまで突入することが可能である。
突入に際しては、行き先を指定した後、直ちに榴弾砲部隊を選択し、敵を発見ししだい、発射するものとする。
視界確保に貢献できない重戦車などの部隊は、戦域後方にて待機し、敵の突破に備えるものとする。また、突入するトラックが底をついた場合、威力偵察部隊として使用するのも可である。
以上の事柄より、基本的に前線は、トラックと歩兵、軽戦車によって維持するものであり、無駄な犠牲を極力避けるのが得策であると考えられる。
榴弾砲の発射は、大きく3種に分かれている。
である。ここでは個々にその手法を考察する。
ただ単純に撃てば良いとは限らない場合が多い。 例として敵が極めて強力な重戦車を突撃させ、味方に榴弾の直撃以外に有効な打撃力がない場合などが挙げられる。 この場合重要なのは、砲弾の装填時間と発射命令から着弾までの時間差である。 これらの総和時間と、その時間内に進む敵の移動量を考慮する必要がある。すなわち敵の未来位置を推測する必要がある。
また、軽戦車で視界を取り、榴弾で撃破する場合、敵を確認したらすかさず発射できるように心がけておく必要がある。 これら一連の動作は反射的に行われるべきものであり、訓練によって補う以外に有効な手段はないように思われる。
上手な人と下手な人の分かれ目がこれである。 一見闇雲に撃っているようにも見えるが、実際はそんなことはなく、たとえ敵が見えなくとも、こちらが被弾したことをヒントに、的確に砲弾を叩き込むことは可能である。 これを行うためには、味方が被弾した位置=敵の視界=敵の位置、の大まかな距離感がつかめていなければならない。 このあたりの感覚は訓練で補うのが、もっとも有効であると思われる。
ただし、前線の隙が多く、敵を寄せ付けないために、完全にランダムに射撃する場合ももちろんありえる。 あるいは、敵の予備兵力(後方で待機中の戦車など)を狙うという目的もありえる。 そういった場合でもある程度の見当をつけて、『敵のいそうな場所』を射撃するように心がける必要がある。
著者が最も苦手とするのがこれである。 上手な人はたちまち敵榴弾砲位置を割り出し、的確に砲弾を送り込んでくる。 これはプレーヤーの音源環境にも左右され、一概には言えないが、プレーヤー自身の周囲に雑音がなく、敵の砲撃音を集中して聞き取ることができ、なおかつ自分の榴弾砲の射程内にいれば、それなりの射撃を行うことができると思われる。 やや投機的要素があるが、当たれば絶大な効果を示してくれるであろう。 ただし、これに夢中になりすぎ、前線を疎かにするようなことはあってはならない。
射撃だけが上手であっても、敵と鉢合わせする度に相打ちでは、戦局を有利に推移させることは不可能である。 本論の最後として、軽戦車を中心とする前線部隊の、基本的な機動を解説する。
ありがちなパターンとして、敵を見つけたときに、十分な後退ができず無観測射撃で潰される、というのが考えられる。 この場合、連続命令による前進後退のみでは足りず、敵の予測できない方向に退避するのが重要である。 後退したときに、前線視界も下がってしまわないように、歩兵を配備しておくと、敵の追撃を封じやすい。 また、ランダムに無観測射撃が行われた場合、常時移動し続けることによって、被弾率を下げることが可能であるが、あくまでも運しだいであり、場合によっては2台以上連続の即死も十分にありえる。
特筆すべきであることなので、重ねてもう一度言うが、重要なのは『敵の予測できない方角』に移動することである。 これは攻める時も守る時も同じである。
トラックの突入に際しては、進路上に障害物がないことが望ましく、敵中に突入する前に、障害物に引っかかり、撃たれる様な事態はなんとしても避けなくてはならない。 逆に言えば、敵トラックに対抗する手段として、地雷や、バリケードのような障害物は極めて有効である。 ただし、榴弾の降り注ぐ前線に補給車が入り込むのは危険であり、被弾し誘爆した場合、巻き込まれる場合が十分に考えられる。 そのほかの手段として、低速のトラック(マウルティア等)を遺棄するという方法もある。 また、車両を撃破(被撃破)したときに、残骸が一定時間残る場合があり、これも障害物として機能する。
対トラック戦術としては、十分に配置した歩兵と、対空機関砲が役に立つ。 しかし、脆弱な対空機関砲を前線に配備すると、無観測射撃の餌食になりやすく、配置する場合は慎重に行う必要がある。 また、歩兵を配置することで、軽戦車の進路を妨害することは絶対にあってはならない。 これは地雷も同様である。それらが十分に配置できない場合、軽戦車は直ちに後退して、発見されるのを防がなくてはならない。
歩兵に余裕があれば、軽戦車の先に歩兵を立てていくほうが良い。 出来得れば、起立状態の射撃兵が良い。 というのは、もし敵が匍匐兵を送り込んできた場合、視界の優位にたつことが可能であるからである。 この時、軽戦車を後方に下げれば、被射撃を参考に敵が無観測射撃を行ったとしても回避することが可能となる。