誘致導入について

 誘致導入とは、敵を自軍にとって有利な場所までおびき寄せることである。

誘致導入の意義

 敵を攻撃する際には、一般に攻撃側が前進する。しかし、敵がこちらが望むところに出てくるのであれば、こちらから前進する必要はない。むしろ、障害や地形などを活用しつつ敵を撃破するためには、こちらが準備し待ちかまえているところに敵がはまりこんでくれた方が有利である。

誘致導入の意義
  • 敵が有利な地形を占領している場合に、敵が自ら有利な地形から離れるようにし向ける。
  • 敵と正面に対峙している場合に、敵が自ら翼側を暴露するなどの不利な態勢に陥るようにし向ける。
  • 自軍が有利な地形を占領しているか、または障害を構成して準備ができている場合に、敵がこちらに接近してくるようにし向ける。

 客観的には、敵が自ら窮地に陥るような行動をするはずはないと思うかもしれない。しかし、敵に状況を誤認させ、餌をちらつかせて誘い込めば、誘致導入は実行不可能ではない。

誘致導入の実行例@<敵の一部を突出させて撃破>

 対峙する敵の一部にあえて前進を許し、突出させておいて包囲殲滅または圧倒撃滅する。

敵に与える餌
  • 突破の好機
敵の誤認
  • 計画的後退を敗走と誤認
  • 被包囲の危機を突破の好機と誤認
  • 正面の囮部隊を主力と誤認(実際には自軍の主力は側方で待機)

 

@敵は目標に向かって攻撃。敵正面の囮部隊は敗走したかのように欺騙しつつ計画的に後退する。味方の主力部隊は、敵の攻撃軸から離れた場所に集結。
A敵が目標を奪取する直前で阻止している間に、主力部隊が攻撃態勢に入る。敵は目標奪取(南方向)に集中しているため、翼側(東側)ががら空きに。
B全力で敵を圧倒撃滅する。側面攻撃を受けた敵は狭い地域に押し込められて不利な上に、後退することも困難である。

誘致導入の実行例A<敵の突進を誘って撃破>

 市街地、台、橋、(フラグ)など両軍が激しく争奪すべき重要なポイントを争うと見せかけてあえて敵に奪取させ、勢いに乗った敵が重要目標を後にして更に前進してきたところを攻撃・殲滅する。

敵に与える餌
  • 包囲/戦果拡張の好機
敵の誤認
  • 計画的後退を敗走と誤認
  • 待ちかまえる敵に対する正面攻撃を、残敵の掃討と誤認

 

@敵は彼我中央付近の重要目標を奪取するため全力を集中して攻撃。こちらも囮部隊を使って、重要目標を真面目に争奪しているかのように欺騙する。自軍の主力部隊は、重要目標の後方において有利な態勢で待機しつつ障害などを準備。
A囮部隊が、重要目標の奪取に失敗し敗走したかのように欺騙。敵は重要目標を首尾良く確保できたため勝利を確信し、一挙に勝敗を決しようとして追撃態勢に入る。敵は敗走する敵軍を追い立てていると誤認しているため、不十分な態勢のまま突進。
B万全の態勢で待ちかまえた主力部隊が敵を不意急襲し一挙に撃滅する。敵部隊を壊滅させれば、容易に当初放棄した重要目標を奪回し更に前進することができる。
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