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お酒の勉強室
酒造好適米
 

・酒造好適米は、現在最も作付面積が多く評価も高い「山田錦」をはじめ、各都道府県単位で研究開発が行われています。以下に主な酒造好適米、および酒造りに使用されている一般米の一部を記します(太字は酒造好適米、細字は一般米です)。

・各品種の系図および品種特性については、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所の「イネ品種データベース検索システム」を利用させていただきました。この検索システムで確認できた品種については、各解説欄先頭に「系図」または「系図等詳細データ」でリンクを作成しました(別ウインドウが開きます)。詳しくお知りになりたい方はご覧ください。


(注意)

ページ製作時点で調べられる限りの情報を記載しましたが、調べ切れなかった部分、記載されていない米については何卒ご容赦ください。


あ行
 
品種名 主な産地 解説

(あいやま)

愛山

兵庫

系図
1941年(昭和16年)、県立明石農業改良実験所にて開発。太平洋戦争を経て1949年に育成固定。現在も現役で単米酒などに使用される。山田錦と同等かそれ以上の千粒重と心白率を有するなど酒造適性は高い。

(あきたこまち)

あきたこまち
(秋田31号)

秋田

系図等詳細データ
1975年(昭和50年)、秋田県農業試験場が育成。秋田県に生まれたと伝えられ、美人の誉れ高い平安時代の歌人、小野小町にちなみ、美味しい米として全国に名声を得られるようにとの願いをこめて命名。秋田県で「あきたこまち」100%の日本酒を製造販売しているメーカーもある。

(あきたさけこまち)

あきた酒こまち
(秋田酒77号)

秋田

系図等詳細データ
1992年(平成4年)、秋田県農業試験場で育成。選抜・固定を進め、2000年「秋田酒77号」の系統名を付し、2004年に品種登録。新政酵母との相性もよく、秋田県がもっとも推進する酒米となってきている。

(あきのせい)

秋の精
(秋田酒53号)

秋田

系図等詳細データ
1992年(平成4年)、秋田県農業試験場で育成。2004年品種登録。秋田県に適する酒造好適米。収量が取れることとタンパクが低いことがキャッチフレーズ。普通酒向け。

(あけぼの)

アケボノ
(東山62号)

岡山

系図等詳細データ
1939年(昭和14年)、三重県の東海近畿農業試験場で育成。一般米ではあるが大粒で酒米として使用されている。

(いしかわさけ30ごう)

石川酒30号

石川

系図等詳細データ
1986年(昭和61年)、石川県農業総合研究センターで育成。1996年品種登録。上級酒向けの高度精白に耐えられることが狙いで開発。

(いしかわさけ52ごう)

石川酒52号

石川

系図等詳細データ
1992年(平成4年)、石川県農業総合研究センターにて育成。2007年(平成19年)12月25日、品種登録を出願。石川県の酒造メーカーでは、純米酒、本醸造酒には石川県産五百万石が使用されるが、吟醸酒には同県では栽培しにくい兵庫県産「山田錦」が使用されている。酒造メーカーからは、石川県の独自品種を用いた新たな石川ブランドの純米酒や吟醸酒づくりの要望が強い。これに応えるため、吟醸酒向け醸造適性を持つ、石川県オリジナル品種として育成された。

(いせにしき)

伊勢錦
(伊勢錦722号)

三重

萬延元年(1860年)、三重県多気郡五ケ谷村(現:三重県勢和村)の岡山友清氏が、在来品種「大和」より選抜。心白多く輸出向け大粒種としても歓迎された。稈が長いことから、お伊勢参り向けの特産品「ぞうり」の原料としても使用していた。昭和40年以降は姿を消したが、平成3年(1991年)から地域特産の好適米として復活。

(いにしえのまい)

いにしえの舞

兵庫

大関株式会社が育成、2004年(平成16年)に品種登録申請。2006年に兵庫県の産地品種銘柄に指定。たんぱく質の含有が少ない。

(いっぽんじめ)

一本〆
(新潟酒28号)

新潟

系図等詳細データ
1981年(昭和56年)、新潟県農業試験場で育成。1994年品種登録。新潟の酒造好適米は五百万石が主流だったが、地酒ブームや等級廃止により特色ある清酒生産が求められ、県独自の酒造好適米として育成。

(いわい)

京都

系図
1933年(昭和8年)、京都府立農事試験場丹後分場にて、在来種奈良穂より純系分離した野条穂よりさらに純系分離。丹後地区に適する。千粒重26〜27gあり大粒で酒造適性は高い。1974年に栽培中止となったが、1991年(平成3年)復活。

(うこんにしき)

うこん錦
(若葉7号)

三重

系図等詳細データ
1944年(昭和19年)、愛知県農事試験場にて育成。食味がよいことから、三重県を中心に東海地方で栽培されている。

(うしゅうほまれ)

羽州誉
(羽州錦2号)

山形

2000年(平成12年)、高木酒造の高木辰五郎氏が美山錦/玉龍F10を交配し、18年の歳月をかけ確定。短稈で耐寒性にすぐれ、米は大粒で円盤状心白を備えている。

(おくほまれ)

おくほまれ
(青系79号)

青森

系図等詳細データ
1967年(昭和42年)、青森県農業試験場で育成され、福井で1980年に奨励品種に指定。玄米大粒で心白発現良し。

(おまち)

雄町

岡山

系図
岡山県の岸本甚造氏が1866年(慶応2年)【一説には1859年(安政6年)】に選抜改良した酒造好適米。当初は岸本氏が「ニ本草」と命名したが、普及段階で育成地にちなみ「雄町」と命名。明治、大正時代に在来種の中から遺伝的に優れた系統を選抜する純系淘汰が行われ、現在栽培されているのは大正11年に岡山農試で育成したもの。明治41年に奨励品種に指定され、大正6年には9000haを超える作付規模に達するが、食糧不足の環境下で昭和50年代までは「幻の酒米」と言われるほど減少。その後、昭和63年から生産団地育成推進事業が進められて復活。

(おやまにしき)

雄山錦
(富山酒45号)

富山

系図等詳細データ
1986年(昭和61年)、富山県農業技術センター農業試験場にて育成。2001(平成11年)年品種登録。富山県に適する酒造好適米。大粒だが精米時の砕米発生が少ない。大吟醸向き。酒の官能試験では淡麗辛口で良好とされる。


か行

品種名 主な産地 解説

(かいりょうおまち)

改良雄町

島根

系図
昭和35年(1960年)、島根農試で育成。晩生の雄町の改良品種。広島で栽培される雄町は、改良雄町と異名同種。

(かいりょうしんこう)

改良信交

山形

系図
昭和34年(1959年)、秋田県立農業試験場が、たかね錦より二次選抜。たかね錦は当時、地方番号の「信交140号」で呼ばれていたため「改良信交」と命名された。

(かいりょうはったんながれ)

改良八反流

島根

系図
昭和35年(1960年)、島根県農業試験場赤名分場にて育成。太平洋戦争以後の復興に伴い、酒米の需要が増加したことから、栽培しやすく品質の良い品種の育成が求められ、改良雄町、幸玉と合わせて育成された。1986年に奨励品種の座を降りたが、平成15年(2003年)、再び産地指定銘柄として復活した。

(かぜなるこ)

風鳴子
(高育酒63号)

高知

系図等詳細データ
平成5年(1993年)、高知県農業技術センターにて育成。平成14年(2002年)品種登録。早期栽培に適する。高知県産第二号のオリジナル酒造好適米。

(かめのお)

亀の尾

山形
新潟

系図
明治26年(1893年)、山形県の蔦農家、阿部亀治氏が冷たい沢水のかかる水口で立ち枯れる稲の中から、結実の優れた異変株(冷立稲、または水口稲とも言う)を選出、育成したもの。主食用として用いられ、「神力」「愛国」と共に「日本三大品種」として東日本の「良食味米系譜」に名を連ねる。大正末期には全国の作付けシェアの5%を占めるまでに拡大しましたが、人工交配による品種改良が進むにつれ姿を消していく。近年、新潟県の久須美酒造の主導で復活を果たし、漫画「夏子の酒」に登場する幻の酒米「龍錦」のモデルとして脚光を浴びている。コシヒカリ、ササニシキなどに血が受け継がれてる。

(かんのまい)

神の舞
(島系酒48号)

島根

系図等詳細データ
昭和60年(1985年)、島根県農業試験場で育成。平成12年(2000年)品種登録。島根県で安定栽培できる良質な酒造好適品種として育成された。収量性、酒造適性は五百万石に勝る。

(きくすい)

菊水

新潟

系図
昭和12年(1937年)、愛知県農事試験場にて育成。五百万石の親株だが、ある病害虫に弱いことから新品酒「白菊」が開発され、昭和20年(1945年)に育成中止。新潟県の菊水酒造株式会社と「共生の大地にいがた21」により復活。平成14年(2002年)、新潟県の産地品種銘柄に返り咲く。

(きっすい)

亀粋

山形

系図
昭和62年(1987年)、米鶴酒造の志賀良弘氏が亀の尾の変異株から選抜・育成し、1993年に品種登録。出願時の名称は「鶴の舞」。

(きょうのはな)

京の華

山形

系図
昭和元年(1926年)、山形県の蔦農家、工藤吉郎兵衛氏が育成した好適米で、酒の華、国の華と合わせて「3部作」と言われている。平成4年から地域特産の好適米として復活している。

(ぎんおとめ)

ぎんおとめ
(岩手酒52号)

岩手

系図等詳細データ
平成2年(1990年)、岩手県農業研究センターが育成。平成15年(2003年)品種登録。岩手県中北部に適する酒造好適米で、早生、多収で醸造特性、酒質の良い酒造好適米として開発された。

(ぎんぎんが)

吟ぎんが
(岩南酒13号)

岩手

系図等詳細データ
平成3年(1991年)、岩手県農業研究センター銘柄米開発研究室で育成。平成14年(2002)年に品種登録。岩手県中南部に適する酒造好適米で、それまで主に岩手県で栽培されていた「美山錦」に代わる品種として、耐冷性に強く、安定生産、高品質で醸造特性の優れた酒造好適米の育成を目標として開発された。平成11年に「岩南酒13号」の系統名がつけられ、その後、一般公募により「吟ぎんが」の名前がつけられた。酒造適性、製成酒の官能検査共に美山錦よる優れている。

(ぎんのせい)

吟の精
(秋田酒50号)

秋田

系図等詳細データ
昭和58年(1983年)、秋田県農業試験場にて育成。平成5年(1993年)品種登録。秋田県の県南内陸平坦部に適する。東北地方で開発された品種の中で最も高度精白が可能と言われている。大粒品種だが心白が出ない特徴がある。吟醸酒用に限定されている。

(ぎんのゆめ)

吟の夢
(高育酒54号)

高知

系図等詳細データ
1990年(平成2年)、高知県農業技術センターが育成。平成14年(2002年)品種登録。高知県産第一号のオリジナル酒造好適米。高知県の中山間地に適する。山田錦の脱粒性と、いもち病抵抗性の改善が狙い。心白の発現性が良く、官能試験でも淡麗な酒ができると評価される。

(ぎんぷう)

吟風
(空育158号)

北海道

系図等詳細データ
平成元年(1989年)、北海道 道立中央農業試験場で育種。平成14年(2002年)、品種登録。北海道産として2番目の酒造好適米となる。初雫より心白発現率が高く、2003年、この品種を100%使用した完成酒が全国新酒鑑評会で金賞を受賞。本州産の酒米と対等にわたりあえる実力を示した。

(ぎんふぶき)

吟吹雪
(滋系酒56号)

滋賀

系図等詳細データ
昭和59年(1984年)、滋賀県農業試験場で育成。平成8年に「吟吹雪」と命名。平成11年(1999年)、品種登録。滋賀県で育成されている酒造好適米「山田錦」と「玉栄」の栽培適正を取り入れた。酒造適性は山田錦並、タンパク質含有量が低く、大粒。収量性は玉栄100に対して105と多収。

(きんもんにしき)

金紋錦
(信交酒318号)

長野

系図等詳細データ
1956年、長野県立農業試験場にて育成。脱粒性があって機械栽培には適さないが、好適米として実需者からの評価は良い。

(くずりゅう)

九頭竜
(34-1長)

福井

系図等詳細データ
昭和29年(1954年)、愛知県農業総合試験場作物研究所で育成。福井県で作付けされていたが、平成8年(1996年)を最後に現在は栽培されていない。福井県大野市を流れる九頭竜川のように堂々とした品種になるように期待をこめて命名された。

(くにのはな)

国の華

 

系図
山形県の蔦農家、工藤吉郎兵衛氏が育成した好適米。酒の華、京の華と合わせて3部作と言われている。現在は栽培されていない。

(くらのはな)

蔵の華
(東北154号)

宮城

系図等詳細データ
昭和62年(1987年)、宮城県古川農業試験場で育成。平成12年(2000年)品種登録。宮城県の平坦地、県西部の丘陵地帯の標高の低い地域に適する。宮城県ではそれまで美山錦が主に育成されていたが、耐冷性、耐倒伏性が不十分なことや、県のオリジナル品種が望まれていたことで開発された。収量性は美山錦、ササニシキよりはるかに多収。心白の発現率は少ないが、酒米としての成分特性に優れる。

(こいおまち)

こいおまち
(広酒7号)

広島

系図等詳細データ
昭和52年(1977年)、広島県立農業技術センターが育成。1996年(平成8年)品種登録。広島県で雄町の耐倒伏性の強化を狙いとして育成された。心白が大きく形が整っており、高度精白が可能な品種。酒造適性は雄町と同等またはそれ以上、収量性も雄町を上回っている。広島県中部に適する。

(こくりょうみやこ)

穀良都

山口

明治22年(1889年)、山口県の伊藤音市氏が、兵庫県で栽培されていた在来種「都(みやこ)」を品種改良。心白発現率が大きく優秀な酒米として、西日本一帯や朝鮮半島で栽培され、昭和天皇即位の時には献穀米となった。また昭和初期に出版された醸造解説書「清酒製造精義」には、穀良都が五百万石の前代にあたる亀の尾や、山田錦の前代にあたる山田穂と肩を並べる酒質を生むと評価されていた。しかし稲穂が高く倒れやすく、栽培に手数が掛かるため、戦後は栽培されなくなり絶滅した。やがて平成8年(1996年)、九州大学農学部遺伝資源センターに保存されていた12粒の種籾から酒米作りを専門とする農家が復刻にとりくみ、1999年成功。

(こじょうにしき)

古城錦
(青系62号)

青森

系図等詳細データ
昭和43年(1968年)、青森県農業試験場で育成。青森県産初の酒造好適米奨励品種に推奨され、その評価は「五百万石」に勝るとも劣らぬもの言われるが、実状はほとんど酒造米として使用されることなく、昭和55年に奨励品種の座を降りる。その後平成11年(2001年)に復活、平成13年に青森県の産地品種銘柄に返り咲く。

(こしたんれい)

越淡麗
(新潟酒72号)

新潟

系図等詳細データ
平成元年(1989年)、新潟県 県農業総合研究所作物研究センターで育成。平成19年(2007年)品種登録。新潟は古くは白藤、亀の尾、五百万石という主力品種に恵まれてきたが、これらは高度精米に耐えられないので、大吟醸酒のためには長らく他県から山田錦を移入してきた。これを踏まえて「県産米100%の大吟醸」というコンセプトで開発が進められた。「柔らかでふくらみのある味」に酒が仕上がるとされるが、稈長で倒れやすく、いもち病にも弱い。

(こしのしずく)

越の雫
(大系5号)

福井

系図
昭和63年(1988年)、テラル越前農業協同組合が育種、2003年に品種登録。

(こしひかり)

コシヒカリ
(越南17号)

新潟

系図等詳細データ
越後の国に光り輝くようにの意から命名。食味に優れ、日本一の作付面積を誇る品種。コシヒカリ100%の純米酒を製造販売しているメーカーもある。

(ごひゃくまんごく)

五百万石
(交系290号)

新潟
福井

系図
昭和32年(1957年)、新潟県農業試験所で育成。新潟県の米生産量が五百万石を突破したことを記念して命名された。東北南部から九州北部地帯まで幅広く栽培される酒造好適米で、昭和50年台後半には酒造好適米のシェア50%を占めた。近年の新品種の台頭などもあって比率は落ちているものの、酒造好適米の作付け第2位。知名度が高いほか、機械造りのお酒での成熟に適しているなど加工特性に定評がある。


さ行

品種名 主な産地 解説

(さいかい134ごう)

西海134号

佐賀

系図等詳細データ
昭和46年(1971年)、福岡県九州農業試験場で育成。千粒重が27g程度と大粒で、耐倒伏性が極強。その他数々の栽培特性に優れているが、粒数、穂数が少ないのが欠点。

(さいかい135ごう)

西海135号

 

系図等詳細データ
西海134号の姉妹品種。試験栽培時の評価から134号が正式採用され、135号の種子は新規には配布されていない。

(さいとのしずく)

西都の雫
(山口酒1号)

山口

系図等詳細データ
平成9年(1997年)、山口県農業試験場(現山口県農林総合技術センター)にて育成。平成16年(2004年)品種固定。短稈で倒れにくく、収量は山田錦より10〜15%多い。

(さかにしき)

佐香錦
(島系酒49号)

島根

系図等詳細データ
昭和60年(1985年)、島根県農業試験場にて純米吟醸酒に合う酒米として交配開始。2002年島根県奨励品種に採用、2004年から県補助事業の地場産品展示・普及等支援事業を活用し、県内の酒蔵が島根県統一ブランド「佐香錦」として製造販売。名前の由来は「酒造りの祖」として信仰を集める平田市の佐香神社。現在は特別純米・純米酒にも使用されている。

(さがのはな)

さがの華
(佐賀酒12号)

佐賀

系図等詳細データ
昭和60年(1988年)、佐賀県農業試験研究センターにて育成。平成12年(2000年)品種固定。佐賀県の平坦肥沃地に適する酒造好適米で、それまで佐賀県で育成されている品種は西海134号と山田錦だったが、西海134号は心白の発現率にばらつきが見られ、山田錦は耐倒伏性が弱い欠点があった。さらに、早生で経済性の高い酒造好適米が望まれていたことにより、さがの華が開発された。一般公募により「さがの華」と命名。大粒で心白の発現率が高い。

(さけぴかり)

サケピカリ
(群馬酒23号)

群馬

系図等詳細データ
1990年(平成2年)、群馬県立農業試験場にて育成。平成14年(2002年)に品種登録。群馬県オリジナル酒造好適米。玄米千粒重は27g超。

(さけみらい)

酒未来

山形

平成11年(1999年)、高木酒造の高木辰五郎氏が、山酒4号/美山錦を交配して育種。米雑穀卸業の株式会社アスクが商標登録の権利を有する。

(さけむさし)

さけ武蔵
(むさしの酒6号)

埼玉

系図等詳細データ
1992年(平成3年)、埼玉県農林総合研究センターにて育成。2004年埼玉県認定品種。平成19年(2007年)品種登録。清酒製造試験における評価は、作業性、酒質、酒化率において良好で、現在の同県で栽培されている「若水」に替わる埼玉県産の酒造好適米として期待を集めている。

(さけのはな)

酒の華

山形


系図山形県の蔦農家、工藤吉郎兵衛氏が育成した好適米。京の華、国の華と合わせて「3部作」と言われている。

(ささにしき)

ササニシキ
(東北78号)

宮城

系図等詳細データ
両親(ハツニシキ、ササシグレ)の良い点を兼ね備えていることから命名。東北地方の食味の良い品種の代表。宮城県では統一品種としてササニシキ100%の純米酒も販売している。

(さちだま)

幸玉

島根

系図
昭和42年(1967年)、島根県農業試験場赤名分場にて育成。島根県の山間〜中山間部に適する早生の酒造好適米。玄米が大粒で玉のようであり、また、この米を用いて玉のような清酒ができるという喜びから命名。短稈、多収の品種で、昭和47年〜48年産では300haを超える作付面積を誇るが、五百万石の普及等によって年々減少。

(しずくひめ)

しずく媛

愛媛

愛媛県農業試験場が「松山三井」をカルス培養し優良個体を選抜し育成した。大粒で心白の発生しやすい醸造に適した酒造用米。

(しらかばにしき)

しらかば錦
(信放酒4号)

長野

系図等詳細データ
昭和48年(1973年)、長野県農事試験場にて育成。昭和58年(1983年)品種登録。長野県の標高700〜850m地帯に適する酒造好適米で、しらかばの木肌のような心白のある酒米の意味で命名。長稈だが多収。

(しらふじ)

白藤

 

江戸時代後期に東北地方(詳細不明)にて誕生し、1893年前後に亀の尾の親株となったとも(複数説あり)伝えられる。昭和時代初期まで新潟県の酒米として代表的な品種であり、昭和初期の同地方の鑑評会の記録には、男性的な亀の尾と対比をなす女性的な白藤の評価が多く残されたが、1930年代にいったん絶滅した。800粒ほど残っていた種籾から2004年に復刻が開始され、 2007年に醸造可能な収量を得るに至る。

(しんやまだぼ1ごう)

新山田穂1号

 

系図
大正11年(1921年)、兵庫県立農事試験場にて新山田穂1号を純系分離。昭和時代に、より栽培しやすい山田錦に代替わりをする格好で姿を消したが、近年白鶴酒造が新山田穂1号を復活させている。

(しんりき)

神力

熊本

系図
明治10年(1877年)、兵庫県揖保郡御津村の丸尾重次郎氏が、在来品種「程吉(ほどよし)」より選抜。最多面積は全国計で52万haにのぼり、愛国、亀の尾と合わせて日本三大品種の1つに数えられた。美少年酒造株式会社の要請で、経済連、県農業研究センターで1995年から検討、栽培基準を設定し、平成7年(1997年)から生産。復活を果たした。

(すいせい)

彗星
(空育酒170号)

北海道

系図等詳細データ
平成8年(1996年)、北海道立中央農業試験場で育成。北海道酒米の地位を確固たるものとし、作付面積の拡大を図る目的で開発された。千粒重が重く多収。

(せんぼんにしき)

千本錦
(広系酒29号)

広島

系図等詳細データ
平成2年(1990年)、広島県立農業技術センターで育成。2002年品種登録。広島県で大吟醸の原料米として人気の高い山田錦を、広島の気候風土に適するように改良することを目的として開発された。適度な速さで糖化が進み、麹造りに時間をかけるため、その分吟醸酒の香りが高く、すっきりとした酒になる。


た行

品種名 主な産地 解説

(たかねにしき)

たかね錦
(信交190号)

新潟
長野

系図等詳細データ
昭和14年(1939年)、長野県立農業試験場が育成。新潟県の山間地に適する酒造好適米。品種名の「たかね」は、標高の高い場所に適する多収の早生の意味で、「錦」は酒米であることを表す。昭和40年代には4000ha台の作付面積まで拡大し、当時の酒造好適米のベスト3に入っていたが、主産地の長野県で美山錦が台頭したため減少。

(たじまごうりき)

但馬強力

兵庫

系図
昭和3年(1928年)、鳥取県立農事試験場但馬分場にて、鳥取県の在来種「強力」より純系分離。大正から昭和初期までは酒米として有名な品種だったが、草丈が150cm近くある長稈品種で、イモチ病等にも弱いという欠点と、山田錦等人工交配の新品種の出現により姿を消す。酒造好適米としての品質は心白の発現もよく、タンパク含量も少ない、現在の高級酒醸造に適した米質だった。平成12年(2000年)より、兵庫県の小鼓酒造株式会社が地元市島町の契約農家と共に復活に成功させる。

(たつのおとしご)

龍の落とし子

山形

平成10年(1999年)、高木酒造の高木辰五郎氏が、山酒4号/美山錦を交配して育種。米雑穀卸業の株式会社アスクが商標登録の権利を有する。

(たまさかえ)

玉栄
(34-1)

滋賀

系図等詳細データ
昭和29年(1954年)、愛知県農業試験場にて育成。滋賀県の平坦部、地力中庸〜やや秋落田に適する酒造好適米。早生で強稈が特徴。昭和47年〜48年までには山口、静岡、大分、鳥取、福岡、奈良の各県に普及し、最大600haにまで作付面積を伸ばした。

(つゆばかぜ)

露葉風
(34-14)

奈良

系図等詳細データ
昭和28年(1953年)、愛知県農業試験場が育成。奈良県で昭和40年から導入された、山間部向けの酒造好適米。

(でわさんさん)

出羽燦々
(山形酒49号)

山形

系図等詳細データ
昭和60年(1985年)、山形県立農業試験場庄内支場で育成。平成9年(1997年)品種登録。山形県の中山間〜平坦地帯に適する酒造好適米。山形県産のイメージがあり、軽快な響きをもつ名前ということで命名された。美山錦の倒伏しやすさを改良した品種で、その他、耐冷性、玄米品質、千粒重の全てを美山錦より上回る。心白の発現率もよく、吸水性、蒸米吸水率が高いなどの酒造適性にも優れている。「淡麗で綺麗な酒質」を得られるとの定評がある。この酒米を主軸として山形県は「出羽燦々100%使用、山形酵母使用、山形県開発の麹菌オリーゼ山形使用、純米吟醸酒、精米歩合55%以下」の5条件を満たす県産酒に「純正山形酒DEWA33」というブランドを公認する制度を導入した。

(でわのさと)

出羽の里
(山形酒86号)

山形

系図等詳細データ
平成5年(1994年)、山形県立農業試験場庄内支場にて育成、2004年県の認定品種に採用、同年に品種登録申請。出羽燦々のさらなる改良を狙ったもので、同種より玄米品質は優るが、収量性がやや低くなった。山形県ではこの出羽の里を用いた県産発泡日本酒を開発中。

(とうじのはな)

杜氏の華
(兵系酒65号)

兵庫

系図等詳細データ
平成2年(1990年)、兵庫県立中央農業技術センター酒米試験地にて育成。平成16年(2004年)に品種登録。出願時の名称は「ゆめほのか」。兵庫県北部で栽培されている兵庫北錦の弱点を克服するため、耐冷性が強く、高温登熟条件下でも品質が安定し、高度精米も可能な極早生酒米品種を育成する目的で開発された。千粒重は25g程度で、心白の発現など酒造適性の評価も良好である。

(とうじのゆめ)

杜氏の夢
(兵系酒66号)

兵庫

系図等詳細データ
平成4年(1993年)、兵庫県立中央農業技術センター生物工学研究所にて育成。雑種1代を葯培養し、以後県立農業技術センター酒米試験地にて選抜育種、2004年に品種登録。兵庫県北部で栽培されている兵庫北錦の弱点を克服するため、耐冷性が強く、高温登熟条件下でも品質が安定し、高度精米も可能な極早生酒米品種を育成する目的で開発された。千粒重は27g程度で、心白の発現は多い。

(とさにしき)

土佐錦
(中国81号)

高知

系図等詳細データ
昭和46年(1971年)、広島県 中国農業試験場 / 作物開発部 稲育種研究室で育成。平成8年(1996年)、品種固定。高知県では長らく、酒造りが盛んな割には酒米の供給を県外からの移入に依存していた。1991年、中国81号を食用米として試験栽培、酒造適性試験を重ね、1994年土佐錦として改良。酸・アミノ酸の少ない淡麗辛口の土佐酒に仕上がる。

(とちぎさけ14)

とちぎ酒14
(栃木酒14号)

栃木

系図等詳細データ
平成7年(1996年)、栃木県農業試験場にて育成、平成16年(2004年)に品種登録申請、2005年に栃木県の産地品種銘柄に指定された。栃木県酒造組合から、純米酒クラスに向く安価な栃木県オリジナルの酒造好適米を要望され、収量性が高く栽培性に優れた酒造好適米を得る目的で育成された。

(とよくに)

豊国

山形

系図
明治36年(1903年)、山形県の蔦農家 桧山幸吉氏が分六(文六?)から選抜したものとされる。1mを超える長稈の品種。平成6年(1994年)から作付統計に復活した品種。


な行

品種名 主な産地 解説

(のじょうほ)

野条穂
(野条穂16号)

兵庫

系図
昭和8年(1933年)、兵庫県立農事試験場にて、在来品種「奈良穂」より純系分離した品種。


は行

品種名 主な産地 解説

(はくつるにしき)

白鶴錦

兵庫

白鶴酒造株式会社が、山田錦と同じく 山田穂/短稈渡船 を交配して育成。2004年に品種登録申請、2006年に兵庫県の産地品種銘柄に指定。山田錦に比べ短稈で大粒。心白多く酒造適性は山田錦同様高い。お酒にした時の味わいもより深いと思われる。

(はつしずく)

初雫
(北海278号)

北海道

系図等詳細データ
昭和62年(1987年)、北海道 北海道農業試験場 / 作物開発部稲育種研究室で育成。平成12年(2000年)に品種登録。北海道初の酒造好適米。玄米に酒造好適米特有の心白(しんぱく)は発現しないものの酒造適性が高い。「雪雫」から名称変更。

(はったん35)

八反35

広島

系図
昭和37年(1962年)、広島県農業試験場吉舎支場にて育成。広島県の中北部の地力中庸、排水良好な砂壌土田に適する酒造好適米。昭和40年代の後半には600haを超える作付面積に達したが、耐倒伏性に弱いことから八反35に代わって八反錦1号、2号が育成されている。昭和61年産で21haにまで落ち込んだが、平成10年産では約200haにまで復活している。「八反」は姉妹種が多いが、単に「八反」と言ったときには「八反35」を指す。

(はったんにしき1ごう)

八反錦1号
(広酒2号)

広島

系図等詳細データ
八反35の耐倒伏性を改良した品種。八反錦2号と姉妹品だが、八反錦1号は広島県の中北部標高200〜400mが栽培適地。多収、大粒で心白が多い。

(はったんにしき2ごう)

八反錦2号
(広酒3号)

広島

系図等詳細データ
品種育成の系譜、育種経過は八反錦1号と同じ。姉妹種。栽培適地は広島県北部標高400m前後で、八反錦1号より高地に向く。

(はなおもい)

華想い
(青系酒140号)

青森

系図等詳細データ
1987年、県農業試験場にて山田錦/華吹雪を交配。2001年育成、品種固定。山田錦に匹敵する県産米の育成を目標に開発された。それまでの県産酒造好適米「華吹雪」では成し得なかった“大吟醸醸造酒米”として完成。平成14年に青森県奨励の酒造好適米に認定され、「華想い」と命名された。

(はなふぶき)

華吹雪
(青系酒97号)

青森

系図等詳細データ
青森県を代表する弘前城の桜が華やかに咲き誇る様にちなんで命名。短稈、多収性を持つ。千粒重が30gを超えている特大品種。

(はなかぐら)

はなかぐら
(南海145号)

宮崎

系図等詳細データ
平成2年(1990年)、宮崎県総合農業試験場にて育成。平成15年(2003年)に品種登録。

(ひたちにしき)

ひたち錦
(ひたち酒17号)

茨城

系図等詳細データ
1991年、茨城県農業総合センターにて育成。2003年品種登録。それまで同県内で多く使用されてきた美山錦は、県の環境にとって耐倒伏性、耐病性に弱かったため、その点を克服すべく開発された。

(ひけいさけ61ごう)

飛系酒61号

岐阜

系図等詳細データ
昭和60年(1985年)、岐阜県高冷地農業試験場にて育成。「ひだほまれ」は酒造特性は優れるが、心白率が高すぎ高精白に向かないため、「ひだほまれ」の特性を変えることなく、心白を小型化する目的で開発された。

(ひだほまれ)

ひだほまれ
(飛系38号)

岐阜

系図等詳細データ
昭和47年(1972年)、岐阜県高冷地農業試験場にて育成。昭和57年(1982年)品種登録。岐阜県の高山地方を中心に栽培される、県オリジナル品種。交配種の母にあたる「ひだみのり」の「ひだ」と、酒造好適米として評判がよく、誉ある品種として「ひだほまれ」と命名。心白の発現が良く酒造適性は高い。栽培できる限界標高は450m〜650m。

(ひだみのり)

ひだみのり
(飛騨21号)

岐阜

系図等詳細データ
岐阜県の山間、高冷地に適する酒造好適米。飛騨地区を中心とした高冷地に適していることから命名。栽培できる限界標高が650m。昭和57年に「ひだほまれ」の導入されると、作付面積年々減少。

(ひとごこち)

ひとごこち
(信交酒480号)

長野

系図等詳細データ
昭和62年(1987年)、長野県農事試験場にて育成。平成8年(1997年)品種登録。長野県の標高700m以下の地帯と栃木県に適する。長野県で多く作られている美山錦は、割れにくく高精米が可能だが、千粒重が小さく、心白の発現が今1つという点を補う目的で開発された。短稈で、耐倒伏性も美山錦より強く、心白発現率も高い。酒の官能試験では、端麗で味に幅があり、美山錦と同等と評価されている。「みずほ錦」から名称変更。

(ひょうごきたにしき)

兵庫北錦
(兵系酒38号)

兵庫

系図等詳細データ
昭和49年(1974年)、兵庫県立中央農業技術センター酒米試験地にて育成。昭和62年(1987年)に品種登録。兵庫県の但馬、丹波地方に適する酒造好適米。平成元年には作付面積1300haを超えたが、「兵庫夢錦」の台頭により平成10年度産では500haに縮小。稈長は五百万石よりやや短く、大粒で心白の発現が良い。

(ひょうごゆめにしき)

兵庫夢錦
(兵系酒47号)

兵庫

系図等詳細データ
昭和52年(1977年)、兵庫県立中央農業技術センター酒米試験地にて育成。昭和62年(1987年)に品種登録。兵庫県西播磨地区に適する酒造好適米。兵庫県の特産を示すために「兵庫」、今後の酒米や清酒生産に夢をもつ意味を込めて「夢」、酒米を示す「錦」で「兵庫夢錦」と命名。当時この地域には「灘錦」が主に栽培されていたが、品質は灘錦に優れるため、同品種に変わって普及。酒造適性は、灘錦と比べて吸水率はほぼ同等で、粗タンパク質含有量がやや多い。

(ひより)

ひより

宮城

系図
平成2年(1990年)、宮城県岩沼市の平塚静隆氏が育成。平成14年(2002年)に品種登録。2004年に宮城県の産地品種銘柄に指定された。

(ふくのはな)

フクノハナ
(奥羽260号)

兵庫

系図等詳細データ
東北農業試験場で育成された品種で、福島県の「福」と、栽培農家に福をもたらすことにちなんで命名された。昭和50年始めにかけて、酒造好適米ベスト5に入る規模にまで拡大。近年は兵庫県で栽培されるに留まる。心白発現率は89%、蒸し米の吸水性も良好ですが、粘りすぎるとの指摘もある。

(ふさのまい)

総の舞
(千葉酒21号)

千葉

系図等詳細データ
平成4年(1993年)、千葉県農業総合研究センター育種研究所にて育成。平成16年(2004年)に品種登録、奨励品種に採用。千葉県産オリジナルの酒造好適米。高度精白が可能で、吟醸酒の仕込みに用いることができる高い品質を持つ。

(ほうはい)

豊盃
(青系77号)

青森

系図等詳細データ
昭和42年(1967年)、青森県農業試験場にて育成。青森県において「古城錦」に代わる酒造好適米として昭和50年に銘柄指定されたが、「華吹雪」の誕生と共に作付面積減少。

(ほくりく12ごう)

北陸12号

石川

系図等詳細データ
昭和9年(1926年)、新潟県農業試験場で開発。昭和60年産は3haの作付にとどまるが、翌61年から再び増産が図られている。

(ほしあかり)

星あかり

宮城

系図
麒麟麦酒(株)植物開発研究所にて1987年に 初星/美山錦 を交配、1988年に雑種第二世代が譲渡された加工米育種研究所(東北電力の子会社)にて育成固定、2001年に品種登録、一般公募により「星あかり」と命名。

(ほまれふじ)

誉富士
(静系(酒)88号)

静岡

系図等詳細データ
1980年代に静岡酵母の誕生により、一躍「吟醸王国」と呼ばれるようになった静岡県では、1990年代に入るとそれらの酵母に適合する酒米の開発に力を注ぎ、1998年に県農業試験場にて山田錦へのγ線照射を行なった。そこから採種された約10万本の第一世代の中から短稈化や早生化など、有益な突然変異と思われる約500個体を1999年に選抜。この固体選抜の規模は突然変異育種としては過去50年間のなかで国内最大規模。2000年以降は系統選抜によって品種の絞り込みを行い、山田錦とよく似ながらも背丈の低い「静系(酒)88号」に確定。焼津市、菊川市、掛川市、袋井市、磐田市の計4.5haで試験栽培、また県下7つの酒造メーカーにて醸造試験を行ない、2006年に品種登録。公募案の中から石川嘉延県知事が「誉富士」と命名。同年、静岡県産地品種銘柄指定。玄米断面における心白発現は線状で、短稈種のため風雨で倒伏しにくい。


ま行

品種名 主な産地 解説

(まつやまみい)

松山三井
(近井7.1.5)

愛媛

系図等詳細データ
四国の各県で大粒米として広く使用されている。愛媛県では地域性を活かした酒造りと製品化を目標に、この地米の育成に努めている。愛媛県(松山市)で育成された品種で、父株の「大分三井」の優れた特性を持っていることから「松山三井」と命名された。

(みさとにしき)

美郷錦
(秋田酒55号)

秋田

系図等詳細データ
昭和62年(1987年)、秋田県農業試験場で育成。平成14年(2002年)に品種登録。山田錦は各酒蔵独自の高級酒の原料米として需要が多いが、極晩生で収量性が低く、しかも脱粒性があるなど秋田県での栽培は難しいため、秋田県の気象に適応し、山田錦に匹敵する高品質な酒米品種の開発を目的で作られた。美山錦並に大粒で、酒造適性も美山錦より優れている。また、現場醸造試験では吟醸酒用の原料米として高い評価を得ている。

(みやまにしき)

美山錦
(信放酒1号)

長野

系図等詳細データ
昭和47年(1972年)、長野県農業総合試験場農事試験場において、たかね錦に放射線照射した突然変異種から育成。長野県の美しい自然の中で生産され、美しい山の頂の雪のような心白のある酒造好適米の意にちなんで命名された。平成17年産の酒造好適米では、山田錦、五百万石に次ぐ第3位の作付面積を誇る。冷涼な他県のための新しい品種を生み出す親株となっており、子孫に出羽燦々、越の雫、秋の精、神の舞などがある。


や行

品種名 主な産地 解説

(やまさけ4ごう)

山酒4号

山形

1983年、山形県立村上農業高校が山田錦/金紋錦を交配。

(やまだにしき)

山田錦
(山渡50-7)

兵庫

系図
酒造好適米のうちで最も人気があり、酒造好適米で全国一の作付面積を誇る。大正12年(1923年)に兵庫県農業試験場で初めて交配が行われ、昭和6年に「山渡50−7」の系統名が付けられたが、昭和11年に両親の名前から取って「山田錦」と命名された。心白の多い酒造好適米は多くあるが、山田錦は特に豊潤な酒ができると評判、消費者の知名度も高い。適地は山陽の平坦地〜中間地の地力中位田で、気温差の大きい粘土質田で特性を発揮する。なかでも六甲山北西部の吉川町、三木市口吉川、東条町、杜町東部は特A地区として一段評価が高い。近年は山田錦を交配させた新品種の開発が盛んで、直接の子株にあたる品種も、吟の夢、夢山水、越淡麗、西都の雫、誉富士他多数存在する。

(やまだぼ)

山田穂

兵庫

系図
在来品種を選抜したもので、育成地・育成者には三説がある。背丈は高いが茎が非常に硬いため耐倒伏性に優れ、心白発現率は低いが米の吸水性や消化性が非常に良く、高アミロース低タンパク米であったため、1912年に兵庫県奨励品種に採用された。多くの姉妹種を生んだのち、兵庫県立農事試験場にて1921年新山田穂1号を、1922年新山田穂2号を純系分離したのち、1923年短稈渡船(たんかんわたりぶね)と交配され、山田錦の母本となる。後に山田錦は多くの新種の親株となっていくので、山田穂は昭和時代以降の大半の酒米の品種の祖先にあたる。

(ゆめいっこん)

夢一献
(ちくし58号)

福岡

系図等詳細データ
平成4年(1993年)、福岡県農業総合試験場農産部にて育成。平成18年(2006年)品種登録。それまでの県の主要品種「レイホウ」に代わる新しい酒米として開発された。レイホウの硬く扱いにくい欠点を克服を補った品種。出穂期、成熟期は中生。背丈はやや短く、耐倒伏性に強く、収量性に優れており、多収。酒造適正はやや優れており、吸水性はやや早い。千粒重は約25gで山田錦並。

(ゆめさんすい)

夢山水
(中部酒97号)

愛知

系図等詳細データ
昭和63年(1988年)、愛知県農業総合試験場山間農業研究所にて育成。平成13年(2001年)品種登録。愛知県の山間、中山間地帯(標高150〜650m)に適する。玄米千粒重は美山錦より2g重く大粒で心白発現率が高い。

(ゆめのかおり)

夢の香
(福島酒2号)

福島

系図等詳細データ
平成3年(1991年)、福島県農業試験場にて育成。平成15年(2003年)品種登録。福島県で長年酒米として作付けされてきた「五百万石」より、病気にかかりにくい、倒れにくい、寒さに強い、品質が良いといった特徴を持つ。また、できあがった日本酒も香りと味のバランスが良好で、酒造適性も優れている。  


わ行

品種名 主な産地 解説

(わかみず)

若水
(愛知51号)

群馬

系図等詳細データ
昭和47年(1972年)、愛知県農業総合試験場作物研究所にて育成。昭和60年(1985年)に品種登録。お酒(神酒)の原料になる品種なので、元日に汲んで神前に供えるめでたい水にちなんで「若水」と命名。大粒で心白発現率が高いなど、酒造好適性は高い。

(わたりぶね)

渡船

茨城

雄町より選抜された品種。渡船から短稈のものを選抜した品種(=短稈渡船)を山田穂と交配させて、山田錦が誕生している。

(わたりぶね2号)

渡船2号

兵庫

系図
山田錦の親株「短稈渡船」の正式名。渡船から短稈のものを選抜。


(参考文献:「米品種大全2」)
(参考文献:「酒米の品種」酒米調査研究チーム発行)
(参考文献:wikipedia)
(参考文献:「マニアックでエンスーな戯言」HP)
(参考文献:菊水酒造株式会社HP)
(参考文献:株式会社西田酒造店HP)
(参考文献:広島県酒造組合HP)
(参考文献:小鼓酒造株式会社HP)
(参考文献:白鶴酒造株式会社HP)
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