05/10/01


変えていなかった、携帯の暗証番号


またひとつあなたを思い出した。


あのとき変えたその番号に、 あなたは微笑んだ よね。


幸せでしあわせで、 幸せ で。


今でも私とあなたしか知らないだろうその番号は


きっとここにしかないんだろう。あなたのところにはもうないんだろう。























05/10/01


あなたの言葉 そのまま返すわ。
私にとってだって、ほら 力説するなら 同じだもの。
ねぇあなたは 助けられたのだと言ったけれど、


私だって いつも
あなたに助けられていたの。


あなたが必要で。だからあなたに必要とされたくて。


いつも、いつも。今も。























05/10/06


花が香りだした今日、
思い出した。 何年か前の秋の日 を


「良い匂い だね、金木犀?」
「うちのは銀木犀。花がオレンジじゃなくて薄い黄色なの。」
「ほんとだ。」


そんな会話も、愛しさのうちでした。
そんな些細なことも、ぜんぶ。























05/10/07


好き とか 愛してる とか
そんな言葉はなかった。 ただ、
目が合って、唇が触れて、抱きしめた、


ただ、 それだけだった。























05/10/08


雨が降ると 私は弱い
雨が降ると 私は思い出す


確かあの日も
こんな雨だった
涙を隠すには都合の良い


雨が降っていた























05/10/09


誰かの歌う恋の物語を聴けば
その中に出てくる「キミ」を 私は
あなたに置き換えて。 そっと。 今も。


けれど、あなたが歌を聴いて
思い出す 誰か は、


もう私じゃ ない ん ですね。
(いや、前からそんなことなかったのかもしれないわね。)























05/10/11


こっちへ歩いたりしたら駄目よ。
あなた。
そんな顔をして、るのだから。


残された数字に泣くことも
背中の向こうで拭うことも
まだこんなにも。ということを


あなたは知らずにいればいいの。


他の誰かが知っていても ただあなただけはお願い、知らずにいて。























05/10/14


流れてきた歌に涙した。


別にあなたは雪が大好きでもないし、
雪の日に何か二人の幸せがあったわけでもないし、
まだ今は雪が降り出す季節でもなんでもないのに、
流れた歌に、あなたを思い出し、苦しくなった。


きっと、ただひとつ 同じなんだろう。


あなたが今も私の中に降り続けているということ


ただそれだけが同じだから こんなにも泣けるのだろう。























05/10/17


あの日この地にいられなかったことを
私は今も 切なく思う























05/10/18


ビルとは言えない、少し 低い建物の向こう
ほのかに赤く染まってゆく 空が見えた
きれいだ と思うと誰かに伝えたくなり
携帯を手に取りかけてやめた


本当は、    伝えようとしたけれど
そんなことはもうできないのだと 俯いて


ねぇこんなに美しいものを「うつくしい」と言ってくれるのは
誰だろうか と、考える


結局一人しか思い浮かばなくて、また 俯いた























05/10/21


どうしているのかと。


私は あなたがどんなふうに触れるのかも
どんなふうにキスするのかも
泣くのかも
帰り道手をつなぐのかも


ぜんぶ知っているせいで
せいで、


だから
容易く想像できてしまう


どうしているのかと


だから、こんなにも悲しい























05/10/24


「たとえば私が何も望んでなくても」


たとえば私が何も望んでいなくても
きっと、あなたからの電話は鳴らないのだと
そう言い聞かせた途端。だった。


どうしたら良いのか分からずに、変わらないあなたの声を聞いた。
だけど こんなのは もう 続けられないのよ。 と、


夕方、いつの日かを知っている誰かと並んで
私は携帯のボタンを4回と、ひとつ、押した。


これでもう声を聞くこともないわ。と 笑うと、
横にいた人物はそれを怪訝そうな顔をして、見た。


今日の空は あんまりきれいじゃないわね。だからよね?























05/10/31


もう二度と、会わないと決めた


心残りなのは
あの日あなたが撮った写真を
一度も見れずに終わること