道東地名解

 北海道の地名には強引な当て字と思える読みにくいものが多々あります。
その多くが北海道の古来の住民であるアイヌの言葉を起源とすることは聞かれたことがあるでしょう。
 そんな地名の意味を解説してくれる本に出会いました。本田貢氏の「北海道地名漢字解」です。
多くの地名を非常にコンパクトな形で解説してあります。

 ここでは、本のなかから、私になじみの深い釧路から根室近辺の地名をいくつか抜粋し掲載しました。
 表は漢字・アイヌ語発音・元の意味(推測)・漢字の読みの順になっています。
左の漢字から読みを推測してみても面白いでしょう。

 なお、元の意味というのはあくまで著者ら後年の研究者の推測によるものです(アイヌは独自の文字を持たない人たちです)。
 現在の地形を見てすぐに納得できるものもあれば、なんだか良く分からないものもあり、異説が多い地名もあります。
そういうことを頭においてご覧ください。

本田貢:北海道地名漢字解 北海道新聞社(1995) 現在は絶版だが同じ著者の「北海道地名分類辞典」が入手可能。



道東地名解
漢字 アイヌ語発音 意味 読み その他
厚岸 at・ke・us ニレ皮をいつも削る(処) あっけし 異説あり
厚床 at・tok・to・pet ニレ皮が・生えている・沼の・川 あっとこ
恵茶人 e・sa・us・to 頭を・海に・つけている・沼 えさしと 海岸に沼あり
尾岱沼 ota・etu・to 砂浜・岬の・沼 おだいとう トドワラの観光地です
霧多布 ki・ta・pu カヤを・刈る・処 きりたっぷ 霧は多いのだが
熊牛 kuma・us・i 肉干し棚が・多い・処 くまうし 獲物が多い土地の意
嶮暮帰 kene・pok ハンノキ・の下 けんぼっき 浜中町
珸瑤瑁 koi・oma・i 波が・ある・処 ごようまい 知らない漢字ばかり・・・
春国岱 sunk・nitai エゾマツの・林 しゅんくにたい 今でも林です
尻羽 sir・pa 大地の・頭 しれぱ 岬の名前です
仙鳳址 chep・po・us 魚・多い・処 せんぽうし 釧路町
知方学 tip・oma・nai 船が・ある・川 ちっぽまない アメダスがある
茶内 ichan・nai (さけが)産卵する・川 ちゃない
東梅 to・pa・i 沼の・頭の・処 とうばい アイヌ語起源とは
湯沸 to・put 沼の・入り口 とうふつ キリタップ岬
入境学 ni・o・ki 流木・多い・かや原 にこまない 超難読
根室 ni・mu・oro 木が・密生している・処 ねむろ 異説あり
走古丹 asir・kotan 新しい・むら はしりこたん 良い響きだと思う
初田牛 hat・ta・us いつも・山葡萄を・採る(処) はつたうし JRの駅名でもある
琵琶瀬 pipa・sei 貝殻の・殻 びわせ 展望台ではなく河口
火散布 si・tir・p 本当の・鳥・のもの(川) ひちりっぷ どういう意味?
風連 hure・pet 赤い・川 ふうれん 土が赤い意だろう
別寒辺牛 pe・kan・pe・us 水の・上に・いつも・ある べかんべうし 湿原がある
暮帰別 pok-sirar・pet さくらほら貝の・川 ぼきべつ 浜中町
奔幌戸 pon・poro・to 少し・大事な・沼 ぽんほろと 浜中町
藻散布 mo・tir・p 静かな・鳥のいる・処 もちりっぷ 静かな沼である
門静 moi・sut 入り江の・根元 もんしず 厚岸町
矢臼別 ya・us・pet 網が・ある・川 やうすべつ 今は演習場である

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