前回までのあらすじ
恋人ローザを救うため、セシルは暁の生徒の一人に助けを求める。
クリスタルという不思議な石をレンタルし、
単身敵の本拠地へと向かうセシルであったが
待ち伏せしていた四天王にやられてしまう。
命からがら逃げ出すが、大BOSSエクスデスはクリスタルに目をつけ
四天王達にクリスタル奪略を命じるのであった。
AM6:10
一夜明けて、ここはセシルの実家。
彼は寮生活ではない。
「ムニャムニャ...んんん?
な、なんだこの音楽は?!学園の方から聞こえて来るけど...」
パレードマーチ風のBGM。ブラスバンド部が演奏しているのだろう、
学園からセシルの家はけっこう近いためガンガン音が入ってくる。
思わずカレンダーを見て「今日、体育祭だっけ?」と言いたくなる。(ならないって?)
パーーーーーーーン
パーーーーーーーーーーーン
花火もなって、ますます体育祭だ...
「おーい!学校から連絡電話がきたぞォー」
一階から、セシルの父親リーブが呼んでいる。
下に降りると、リーブはいつものように
朝のコーヒーとトッピーを食しながら新聞を読んでいた。
セシルは、兄弟もなく母は既に他界しているため、父親と二人だけで暮らしている。
...このセシルパパ、実はどうやら無職らしい。
しかし、銀行には毎月謎の多額金が振り込まれている。謎が謎を呼び謎と謎が謎を呼び返す。
リーブはこのお金に覚えがないと言うが...
「おはよう!!」
「おぉ、おはよう。今日は学校、臨時休日になるらしいぞ」
「ラッキーーーーーーー!」
「学校内でな、エクスデス君と誰かが結婚式をあげると言うことだ。
ういういしぃ〜のぉ〜」
「アンラッキ〜〜〜...(きっとローザの事だぁ!)
僕、学校行って来るよ!!!」
パジャマのまま玄関に走る。
「おいおいおいおい、休みなんだから休めよオイ」
「いでよ!ミニチョコボ!!」
...。
「いでよ!ミニチョコボ!!!!」
...。
「ありゃ?おかしいぞ、チョコボがやってこない...」
「たまには歩いて行きなさい。健康にいいぞ」
家の外に出てもう一度。
「いでよーーー!ミニチョコボーーー!!!!」
...。
「ど、どうしちゃったんだろ〜...たしか、ビッグホールウェイで別れて...
あぁーっ!もしかして、あいつもエクスデス達に......!?」
「たまには歩いて行きなさい。健康にいいぞ」
「それどころじゃないんだ!急いでローザを助けなきゃーーーー!!!!!」
同時刻:暴言宅
コンコン...コンコンコン...
朝から扉をノックする音。
コンコココッコ、コッコ...
「エアリス、起きているのか?部屋に入るぞ」
...し〜ん。
誰もいな〜い。
「また逃げたか!」
暴言校長はポケットから携帯電話を取り出した。
ピッポッパ、ピポパポ...トゥルルルルル
「おい、特殊工作委員会タークスか?」
「こちらツォン。もしもし、その声は暴言校長ですね、朝から何のご用時ですか?」
「エアリスが逃げた。もう一度連れて帰ってくれ」
「フッ...とんだジャジャ馬お嬢さんですね。分かりました、
お金の方は私の講座に振り込んで下さい。では...」
ピッ
「...予言者マトーヤか。......馬鹿な話しだ!!」
暴言は、首をコキコキ鳴らしながらエアリスの部屋をあとにした。
ザワザワザワザワ...
朝の港町はにぎやかだ。
市場からはダミ声の商人達の声が聞こえ、
民家は子供を起こす女の声が威勢がいいで候。
島は小さいが、このあたりで取れる魚はとても活きの良い物ばかりで
街はドンドン栄えているらしい。
「街の名前は?」
街の名前はダスターです。
「ダスター?教頭、聞いたことありますか?」
「ウーマロ君、あなたよくそれで教師になれましたねぇ。
ダスターといえば有名な港町じゃよ」
「しかし、一時はどうなる事かと思ったが、こんな大きな街に出れて良かった。
あとは船に乗ってコーネリア国に帰れば...生徒達、みんな俺達がいなくなって
今頃心配しているだろうなぁ...」
心配どころか忘れ去られていた。
「ウーマロ君、船に乗るにも、ワシらお金がないじゃろ」
「...」
「...」
「...」
「...」
「...そ、そうですね!わははははは!!!!」
「ガハハハハハハ!!!!」
「ん?!こちらに女の子が走ってきますぜ」
「昨日のお嬢さんじゃないか?おおーーーい!」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ...」
......。
「オイお嬢さ...」
.........。
「無視して行きやがった...」
「言葉が通じなかったのかのぉ...」
「...ん?立ち止まった!」
少女は一瞬立ち止まると
ウーマロ達の方を振り向き、ツカツカと彼らに近づいてきた。
「あのぉ?何か用ですか??」
「えっ?!いや、そのぉ...教頭先生!あなたが呼びかけたんでしょう」
「ワ、ワシ...ぬぬぬ...」
「それじゃあ私の方から頼み事言うね」
「???」
「おじさん達、なかなか体力がありそうですね」
「俺は体育教師だからな!」
「ねぇ。ボディーガードやってみない?」
「ほへ?」
「私はエアリス。今、追われているの」
「何?!」
「...ウーマロ君...チャンスじゃぞ...」
「ほへ?」
「...アルバイト代として船賃をもらおう...今度こそコーネリアに帰れるぞい」
「そうか!!」
「あの、お二人さん。会話全部、聞こえてるんだけど」
「ほへ?」
「ガハハハハハハハハ!!!」
ぽぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
汽笛がなる。某吉本芸人の叫び声ではない。
3人は、定期船<セント・エンタープライズ>の前までやってきた。
「そうか、お嬢さんもコーネリア国に行くのか」
「一緒に着いて来てくれますね?」
「もちろん!!
こりゃ運がいいぞ!もちろん船賃はエアリスもちだろ?」
「...でもこの船はダメ」
「なぜじゃ?」
「ほらあそこ、船長さんと話している色眼鏡の男。あいつ、私を追っている悪い不良」
「不良じゃないぞ、と。特殊工作委員会タークスだ」
「後ろじゃっ!!!」
背後からレノが現れた。バックアタック!!!
「キャッ!」
レノはエアリスの長い髪をつかみ、冷静な口調で淡々と喋り始めた。
「...あっ、今逃げたら髪が痛いぞ、と。そのまま動かないでね、と。
エアリス、暴言校長の命令でお前を学園に連れ戻す。
...ところで隣の犬と雪男は誰なんだ?...と」
「俺たちゃボディーガードだぁ!!!!」
ウーマロはレノにタックルをくらわせた!
ごーーーン!!
レノは倒れ、拍子にエアリスの髪を手から離してしまった。
「痛いぞ、と。逃げるなら今のうちじゃないか?...と」
「お二人さん逃げるわよ!!」
「に、逃げるって何処へじゃ?!」
「この船はもうダメ、もっとマイナーで小さな目立たない船に密航するわ!」
「密航じゃとぉ!!!君、以外と大胆じゃなぁ...ぜぇ、ぜぇ...」
「だって私、お金持ってないんだもの」
エアリス達は街の外れの外れまで走り、
その名の通りマイナーで小さな目立たない船を見つけた。
「この船はコーネリア国へは行かんぞ!!」
「ならば、船をコッソリいただくまでだわ」
「大胆すぎる〜〜!そんなの絶対成功する訳ないぜぇ!」
「ボディーガードが弱気言ってどうすんの」
「この船はコーネリア国へは行かんぞ!!」
「ならば、船をコッソリいただくまでだわ」
「大胆すぎる〜〜!そんなの絶対成功する訳ないぜぇ!」
「ボディーガードが弱気言ってどうすんの?
...ってこのセリフ、さっきも言ったような」
ここで、簡単な船ののっとり方を手短く説明しよう。
ただし良い子は真似しないでね!
その1:まずは周りを見て、人がいないことを確認する
その2:船内にも人がいないことを確認する
その3:操縦ができる仲間を必ず一人連れていよう
「エアリス君、あなた船の操縦出来るのかえ?」
「...多分」
「心配だぁ〜!!!」
その4:いっきに乗り込む!
「ちょいと待ちな」
その5:見つかる
「おたくら、何してんだ?」
「ひえっ!見つかったぁ!!!」
「フっ、海賊の船をのっとろうたぁ、いい度胸してるねぇ〜」
「こ、これ海賊船だったのか?!」
「海賊の船にしては地味で目立たんのぉ。どくろマークの旗もないし...」
「当たり前だっ!海賊船が目立ってちゃ、商売もなにも出来やしねぇだろ!!」
「あたしはダスター高校の校長の娘です。
船を盗もうとしたのは謝ります」
「...へ〜...校長の娘かい。こりゃ高く売れそうだねぇ」
「やめろっ!」
「アタイは女頭のレイラっていうんだ。まぁ仲良くしようじゃないの。
...やろうどもっ!この3匹を縛りなっ!!」
「アイアイサー」
幾人もの海賊が、タルの物陰から一斉に飛び出してきた。
「ガストラさん、どうにかならない?」
「...だめじゃ。もうおしまいじゃ...
ワシらはこのまま捕まって、どこかの奴隷商人に売り飛ばされるんじゃーーーーー!!
ガハハハハハハハハハ.....」
「だ、だめだわ...トランス状態に陥ってる。
ウーマロさん、どうにかならない?」
「猿が去る」
「もう!」
海賊達はじりじりと迫ってくる...
片手に短剣を持っているため、うかつに手が出せない。
「やっば−−ーい!本当にピンチィって感じ!!!!」
「布団が吹っ飛んだ」
...。
「イカが怒る」
...。
ウーマロは寒いギャグを連発する。
「もぉ!今はそんなギャグ言っている暇ないのよ!!」
「いや、ウーマロ君はただ無意味にギャグを言っている訳ではない」
「ガストラさん、どういう訳...?!」
オリジナルコマンド講座1
<吹雪ギャグ>
...雪男、もとい体育教師ウーマロの必殺技。
凍えそうになるほど、寒く古典的なギャグを言う事によって、
相手に精神的ダメージを与えることが出来る。
「タコのタコス!眼鏡をしたら目がね〜!花の鼻!スキーが好き!
猫が寝ころんだ!蠅がはえー!豚をぶった!カレーはかれー!電話にでんわ!
教会に行くのは今日かい!ラクダは楽だ!」
「やめろ〜!!!」
「そのギャグは聞き飽きた〜!!!」
「うお〜!!!」
海賊達は耳をふさぎ、もがき苦しんだ。
「お、お前達は解放する!!だから、だからぁ!!
そいつを止めてくれぇーーーーーーーー!!!」
「う〜ん、そうねぇ...
ものは相談だけど、私達をコーネリアまで運んでいってくれない?」
「ぬあんだとぉ!!」
「あたしに刃向かう気?」
「コンドルが飛んどる...馬はうまい...」
「分かった分かった!!コーネリアでも世界の果てでも
何処にでも連れってやるぅーーー!」
「キャ!やったぁーーー!ウーマロさん、やりましたよ!!」
「........バタっ」
ウーマロは倒れた。
「キャーーーーー!ウーマロさんしっかりしてぇ!」
オリジナルコマンド講座1.2
<吹雪ギャグ>追加説明
...自分のHPと引き替えにギャグを飛ばすため
使用者はしばらく瀕死状態となる。
「ウ、ウーマロ君。ワシらのためにこんな大技を...」
「...」
「ウーマロさん、格好良かったわよ...」
しかし、技は格好悪かった。
「やろうども持ち場につきな!さっそく航海に出るぜ!!!」
「...親方、殺るなら今がチャンスですぜ」
「揚げ足とるんじゃないよ!さっ、返事はどうした?!」
「ア、アイアイサー」
「目指すはコーネリアへ!ヨーソーロー」
海は広いな大きいな。
エアリス達は、予言者の言葉を信じて
遠いコーネリア国へと向かうのでありました!ちゃんちゃん。
一方タークスは...?
ピッポッパ、ピポパポ...トゥルルルルルルル
「こちらタークスのレノ&ルードだぞ、と。もしもし、ツォンさんですか?...と」
「あぁツォンだ。お嬢さんは捕まえたか?」
「街の者が、海賊船に乗り込むのを見たと言っています。貴様、本当だろうな?..と」
「え、えぇ、本当ダニよ。そのまま船はどこかにいってしまったダニ」
「逃げられたと言う事か...?」
「いやいや。島を脱出したからといって、
我らタークスの手から逃れたとはいえないぞ、と。な?ルード」
「...」
「しゃべろって!!!!...と」
「う〜む、なんか楽しそうだなぁ...」
「遅すぎたぁ...」
学校にたどり着いたセシルは愕然とした。
既にそこには音楽はなく、盛大なパレードを行ったと思わせるゴミと足跡しかなかった。
人っ子一人いやしない。
「あぁ〜!やっぱり自転車かなにかで来れば良かったよぉ。
エクスデスはもう結婚式をあげちゃったのかナァ...」
...と、その時。セシルは足下に落ちている紙に気づいた。
「7:00〜結婚大パレード
7:50〜始めの言葉...これは結婚式のプログラムだぞっ!」
セシルは自分の腕時計を目にした。
「え〜...今は8時40分だから...
8:00〜ラジオ体操
8:10〜ジェンカを踊る
8:15〜最後にマカレナダンスを踊る
8:30〜オペラ劇場へ移動・オペラ観賞
...どうやら、エクスデス達はオペラ劇場にいるみたいだな。ローザもきっとそこに!」
今が絶好のチャンス。
そう思ったセシルは、急いで学園の南にある<オペラ劇場>へと向かった。
では、セシル君がオペラ劇場へ着くまで、お馴染みの解説をば。
ミッドガルハイスクールはとにかく何でも大スケール!!
演劇部のためだけに、オペラ劇場なんか用意しちゃってます。
いや、これで驚いてちゃ〜あきまへんよ。
野球部のためにドーム球場、レスリング部のためにコロシアム、将棋部のために畳部屋...
等々、例をあげたらキリがないほど贅沢なんです。この学園は。
おっと、セシルがオペラ劇場に着いたようですよ。
「いけません、いけません。招待状がないと入れないんですぅ〜」
「そこを何とか...」
やはり誰でも入れるわけじゃないらしい。
「あなた、この上の大きな垂れ幕見ましたか?」
「<エクスデス様とローザ様の御結婚式>」
「忠告しときますが、中に入っても純粋にオペラは楽しめませんよ。
招待された人はほとんどがエクスデスの部下でっす。
あんた不良達に囲まれてオペラなんか見たくないでしょ??ビクビクしながらさぁ!」
「僕は人を捜しに来たんです」
「それならぁ、我々演劇部が探してきましょうか?」
「いや、僕じゃないといけないんです!!」
「ダンチョー君、その子を通してあげなさい」
受付の奥から一人の老人が出てきた。
「シェール先生、この人をご存じなんですかぁ?」
「ファファファファ...昨日知り合ったばかりだ」
「???」
セシルには、この老人が誰なのか分からなかった。
「???誰???」
「ふぉ〜ふぉふぉふぉふぉ、ワタシじゃよ。シドVIじゃ」
「あぁーーー!!!暁の四生徒さん!
あの変な服着てなかったから、気づきませんでしたよ!」
「(...へ、へん?!)セシル少年よ、さぁ入りなさい」
「シェール先生いいんですか?勝手にぃ〜招待状もなしでぇ〜」
「ワタシが責任を取るよ」
「...」
「あのぉ僕、ローザを...」
「昨日は残念だったな。火のクリスタルは、もう少し君に貸しておこう」
「え?」
「どうせ今日は救出リトライのために来たのだろ?
まぁそう悲観するな。今から頑張ればいいじゃないか」
「うぅ、有り難うございます。(ToT)
ところで...何故あなたがここに?」
「ワタシの美術部も今日のオペラに協力しているのだよ。
それと...」
「それと?」
「セシル、お前は演劇部の名女優<セリス>の事を存じているか?」
「もちろん!僕の名前となんとなく似ていますから」
「...そういう事であまり覚えてほしくないなぁ...
セリスはワタシの一人娘だ」
「えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
「ファファファファ、そんなに驚くなよ。
さっ、4番扉から入ろう。ここからの席が一番見えやすい」
オペラはまだ始まってなかった。
準備にもたついているらしい。
「空いてる席みっけ!!!」
「コラぁ!そこはVIP席でしゅよ!!」
「あっ、ごめんなさい」
「セシル、こっちじゃ!こっちの席が空いてるぞぉ!!」
背後でシドVIが呼んでいる。
「は、はーーーい」
セシルとシドVI(本名シェール)は、
後ろの真ん中あたり...つまり一番いい席を確保できた。
映画館にしてもオペラ劇場にしても、いい席はやはり真ん中だ。(多分)
「どうした?セシル??さっきからソワソワして」
「いや、その...あそこに、エクスデスが」
指差した場所は、なんとさっきのVIP席だった。
「どどど何処じゃい?!」
「このすぐ前」
「んん?!本当だ」
「エクスデス達は僕たちのこと気づいてないみたい。ププっ、馬鹿な奴〜」
「...ん?!おかしいぞ」
「どうかしました?」
「...オペラグラス(双眼鏡)で、VIP席をよ〜く見なされ」
「......う〜ん、僕にはよく分からないけど。なにか見つけたんですか?」
「その逆だ。見あたらないんじゃよ、ローザさんが」
「えぇ!!???!!」
「花嫁がいない結婚式...どういうことじゃ」
入場名簿の中にもローザの名前は記されていなかった。
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
不良達のざわめきの中、静かにワルツの音が聞こえてきた。
オペラの始まりだ。
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
私はこの演劇部の部長、ダンチョーでありますぅ。
今日はエクスデス様とローザ様が永遠の愛を誓う日。
そんなめでたい日に、こんな愛の話し等いかがですかぁ?
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
時は今から500年前。そう、この学園が出来る前のミッドガルでのお話。
ここに、フリオとマリアという男女がやってきました。
「ちっ、またこの話かよぉ...もぉ聞き飽きたぜ」
「エクスデス様、お静かに」
「...むぅ」
ふんちゃっちゃ、たらりらーーーーーー、テケテンちゃっちゃ♪
「廃墟と化したこのミッドガル...過去には大都市だったと聞くが、これは酷い。
植物が街を廃墟にしている」
「あら。あたしはこの子達、何となく好きですわ」
二人は大帝国パラメキアから亡命してきた。
何よりもすばらしい自由を手に入れるために。
ピューピュー!!
「エクスデス様、大女優セリスが出てますよ」
「興味ないな」
「もぉ〜、せっかくのオペラなんだからエンジョイしましょうよ!!」
「ケフカよ!私はこんな退屈な劇など、はなっから見たくなかったのだ。
ミッドガル物語だと?婆ちゃんから耳にタコが出来るほど聞いたぜ。
フリオとマリアがミッドガルに楽園を築いて、
ルゲイエとかいう奴がそこを乗っ取りに来る。
そいつを倒した二人は...二人は...」
「二人は小さな学校を建てて」
ケフカがフォローする。
「そう!それがこの学園の始まり。くっせぇ作り話だよな〜
そんな事より、昨日言ったクリスタル略奪作戦はどうなっとるんだ?」
「ひょ〜〜!今から始めるところでしゅよ」
「なに?言っている事の意味が分からぬぞ」
二人の席の隣に、セフィロスが帰ってきた。
少々息切れをしている様子だ。
「ケフカ様、入場名簿にセシルの名が...」
「よくやったセフィロス〜。これで、奴がここに来ていることが確実になりましたよ。
あとはこの僕しゃんが...ひょひょひょひょ〜ひょひょ〜〜!!」
その叫び声に、皆が迷惑していたことは言うまでもない。
タたかタタうチャチャチャ〜バッッ!バババッ!♪
「ワ〜シ〜はルゲイエ〜〜♪
帝国から来た男〜皆からは悪魔の男と呼ばれてい〜〜る〜♪
さぁ!この楽園を帝国に渡すのだ!!!」
うんちゃっちゃ、ふんちゃっちゃ♪
「何度も言っているだろ。町は渡せない。帰ってもらおう」
「そ、そうよ!ここはあたしたちの町よ。何でパラメキア国にやらなきゃいけないの!!」
「...お前ら帰るぞ!!」
「ははっ!ルゲイエ博士」
タララーーーー♪
「...あいつら、また来るだろうな」
「ええ...」
次の日の朝、帝国から100もの軍隊がやってきて
フリオを反逆罪として捕まえた。
ミッドガルに残るのはマリアだけになる。
一日、二日...フリオが捕まってから一週間がたった。
ちゃららん、リラリちゃららん♪
ちゃらりらたらリラらんらん♪
ちゃららん、リラリちゃららん♪
ちゃらりらたらリラらん♪
「いとし〜の〜あなた〜は〜 遠い〜とこ〜ろへ〜
いろ〜あせぬ〜とわ〜の愛〜 ちかぁ〜た〜ばかり〜に〜♪
悲し〜い〜時にも〜 辛い〜とき〜に〜も〜
空〜に降る〜あの〜星を〜 あな〜たとおもい〜♪
望ま〜ぬ〜契りを〜かわす〜のですか〜
どう〜すれば〜 ねえ〜あなた〜 言葉〜を待つ〜♪」
タラリたらりらリーラリーー♪
チャラーリーラーリーラリラー♪
タラリたらりらリーラリー♪
パーヤーヤー
パーヤーヤー
パーヤリラーー♪
「このミッドガルを奴らに渡したら、
きっとここに生えている根達を全部焼き払ってしまうでしょう。
そしてこの町も帝国の前線基地に...」
その時であった。根は突然、互いに共鳴しあい、ひかりだした。
そして、下に座り込むマリアをゆっくり包み始めた。
「ありが〜と〜う わたし〜の〜愛す〜る人よ〜
一度でも〜 この〜思い〜揺れ〜た〜わたし〜に〜♪
静か〜に〜 優し〜く〜 答え〜てく〜れ〜て〜
いつ〜までも〜 いつ〜まで〜も〜♪
あな〜た〜を待つ〜♪」
パーヤーヤー
パーヤーヤー
パーヤリラーー♪
パーヤーヤー
パーヤーヤー
パーヤリラー♪
ティラリラたらりらティラリラリン♪
「セシル、娘の演技もなかなかのもんじゃろう。
なんと聞いて驚くな!セリスはババロデア大学からスカウトを...
...って寝るんじゃない!!」
「グガーグガー...ん?あぁ、いい音楽だったんでつい。
あっ!シドVIさん、シドVIさん、エクスデス達が何か行動を起こし始めましたよ」
「あれは...ケフカだな。四天王の一人だ」
マリア(セリス)のアリアが終わった時、ケフカは席をたった。
本人は周りに気づかれないよう注意している様子だったが、
そのキンキラまぶしい服装のせいで後席の注目のまとになった。
「だれだあいつ?」
「バカ!あの方はエクスデス様の親衛隊サマだぞ!!」
あちこちでコソコソ話が聞こえる。
「ついていきますか?シドVIさん」
「あぁ。何か悪い予感がする」
ケフカが席をたったのは、トイレに行くためではなかった。
前へ前へと歩いていく。
「何処に行くんだろ?」
「静かにーっ!」
とうとう一番前までやってきたが、席に座るでもなく、
ケフカは舞台の裾の方へと消えていった。
「あいつもオペラに出演するんですかねぇ?」
「だとしたら、これほどナンセンスなもんはないだろう。
さぁ!ワタシたちも反対側の裾で奴を監視しよう!」
ケフカは、舞台の向かって右側のカーテンに身を隠した。
セシル達は、その反対である左側のカーテンへと身を隠す。
はたして奴は何をしようとしているのか...?
「そこで何をしてるんですかぁ?」
「うわっ!」
後から二人の肩をポン!と叩く手が。
「!!!!!」
「その声...
なぁんだぁ、シェール先生じゃないですか」
ダンチョーさんだ。
「ふぅ、脅かさないでくれよ...」
「脅かしているのはどっちですかぁ!!私はてっきり不良達が劇を邪魔しようとぉ...」
「ふぉっふぉっふぉっ、それらしき者がおるぞ。向かいを見てみなさい」
「ほら、カーテンのところ」
「うひゃあ!!四天王のケフカだ!
どうしよう...本当にオペラを潰そうとしていたらぁ...」
不安になるダンチョー。そんなダンチョーに、セシルはこう声をかけた。
「僕達、そうならないよう見張っているんです。
安心して劇を続けて下さい」
「うぅ...何処の誰かも分からない方に、
こんなにも親切にしてもらえてぇ...うぅ...ひっく」
「そ、そんな泣くほどでも...」
「ダンチョー君は苦労人なんだよ。そっとしといてあげなさい」
「...はい」
「ひっく....ひ、ひっく...今から劇のクライマックスなんです。
ケフカの監視、本当にお願いします!!」
「まかせて下さ...あっ!」
ケフカが舞台へと飛び出していった。
スタタタタタ
「俺様はエクスデス四天王のケフカ様だぁーーーーー!!!!」
唖然顔のダンチョー。
「ダンチョーさん!大丈夫ですか!!」
「...」
「この人、全身白くなってますよ!」
「な?苦労人だろ?
それよりケフカの方だ。何とかせねば!」
「セシーーーーーーール!!!!!
この劇場に来ていることは分かっている!話があるので舞台まで上がってこーいー!
(ヒッヒッヒッ!僕ちん、めちゃくちゃ目立ってますー)」
客席に向かって叫ぶ。
「!!!あいつ、僕の事呼んでるよ〜。どうしよぉ〜」
「お、おそらくローザの件だろう。ここは出て...あっ!」
続けて起こるアクシデント。オペラ劇場の照明がすべておちた。
ザワザワザワと、どよめきが起こる客席...
「ケフカめ。また何かする気か!?」
「いや、シドVIさん。これはケフカの仕業ではなさそうですよ。あの声を聞いて下さい」
「ひょーーーーーーーー!私は暗闇が一番嫌いなんですよーーーーー!
はやく!誰か!明かりをつけてくだしゃいぃぃぃ!」
「この小説でとつぜん照明がおちるという事...
それ、すなわち!スポットライトと共に誰かが現れるとき!」
MIDI詳細
11章...「ルーファウス歓迎式典」 by.DR(零式)さん
12章...「ジンの呪い」
by.鳳燕龍さん
(HPへ)
13章...
14章...「町」
by.Shimaさん
(HPへ)
15章...