ストーリー
ポケモンのジムリーダー達(+四天王)がいろんな所で
はちゃめちゃさわぎを起こしては迷惑をかけるほんとにあったらいいなの物語。

第一章「主役は誰でしょう?」


ある朝、陽気で小粋なアメリカンがセキチクジムを訪れた。

アメリカン「グッドモーニング!キョウ。起きてるカーイ?」

ドアを開けるとそこにはたった今、起きたばかりという顔の中年男がいた。

中年男「うるさいなー朝から。もうちょっと寝かしてくれい」

アメリカン「だってもう12時だヨー?そんな不規則な生活しているから
      肌がシワシワになるのサ。
      だからみんなにオヤジって言われるんだよウ」

中年男「‥うっ」

キョウにオヤジ、独身の言葉はガツンとくる。
御存知の通り彼はセキチクジムリーダーのキョウ。
そしてこのアメリカンはクチバジムリーダーのマチス。語尾がカタカナのが特徴的だ。

キョウ「ところで‥一体何のようなんだ?」

マチス「うん、このごろサカキの様子がおかしいんダ。たまに電話してきてね、
    ミーに聞くんだヨ」

キョウ「ほう、なんて?」

マチス「どこかおいしい店は知ってるかとか、服は黒とベージュどっちがいいかとか、
    たまに大声でうおーって叫んでは
    元気百倍、アンパンマン!!とか叫んで、電話をきるんダ」

キョウ「頭打ったんじゃないか?」

マチス「たまに、サカキをみかけたかと思うと
    スキップしながらひょっこりひょうたん島の歌を口ずさんでいるんダ。おかしいでショウ?」

キョウ「おかしいというより異常だな。第一、あの元ロケット団でクール、
    一匹狼のボスがそんな行動をとるなんて‥なにかあったんじゃないだろうか」

マチス「そう思ウ?」

キョウ「そうかもしれないな。う〜ん、拙者の忍者の血がさわいできた。
    ひとつサカキのヤツをつけてみるか!ここんとこひまだしな」

マチス「わーい、スパイだ、スパイだ!ミーも軍人の血がさわぐヨー」

そういってマチスはポケットからナイフやら銃をとりだした。四○元ポケットか?

キョウ「バカ、人殺すわけじゃないんだから、そんなものしまえ」

マチス「ぶー、ぶー、つまんないナー」

キョウ「つまんないなって‥とにかく行くぞ!」

マチス「イエッサー!!」

こうしてキョウとマチスのサカキ尾行の旅が始まった。


キョウ「い〜ま〜こそ〜、オーマイトゥル〜ラーヴ!!愛をうけ〜とめ〜て」

キョウは道をスキップしながら歌を口ずさんだ。どうやら遠足気分で尾行してるらしい。
彼は本当に忍者なのだろうか。
マチスは元軍人らしく草むらに隠れながら進んでいるというのに。
これはやりすぎか。

マチス「キョウ、そんなかっこうで道を歩いてちゃ誰からにも怪しまれるヨ」

確かにすれちがう誰もがキョウに振り向いている。

キョウ「マチス君、相手を尾行するには怪しいそぶりなんか見せずに
    自然体になればいいことなんだよ。ナチュラルというやつだ」

マチス「‥‥(それじゃあキョウもサカキといっしょじゃあないカ)‥って
    キョウ危ない、ぶつかるよ!」

マチスが注意した時点で遅かった。

女性「きゃっ!」

キョウ「のわあ!」

キョウは通りすがりの女性にぶつかってしまったのである。

女性「いたたた、もう気をつけて下さいよ。ってあなたは‥」

キョウ「あー!エリカどのー!!」

青年「エリカさーん、大丈夫ですか?」

女の子「エリカ姉ちゃん!」

後ろから声が聞こえた。目細の青年と髪を結んだ女の子。

青年「あっセキチクジムリーダーのキョウ!」

女の子「オヤジ!」

二人は指さし叫んだ。

キョウ「よお、いがぐり頭におちびさん」

キョウの呼び方でわからない人に説明しましょう。
いがぐりとはタケシ、おちびはカスミのことである。

キョウ「それよりエリカどの。これからどこへおでかけで?もしひまだったらどこかでお茶でも‥」

説明しよう。キョウはエリカにぞっこんだ。うすうす勘づいてた人はいるかな?

マチス「お茶じゃなくて尾行でショウ?」

キョウ「もういいよー、尾行は。サカキのやつなんてほっとこーよー」

マチス「‥(この男‥)」

エリカ「サカキを尾行してるって‥あなた達もサカキのこと応援してるの?」

マチス「応援?」

タケシ「サカキさん、今度、ナツメさんとつきあうことになったんだって」

キョウ「なんだって?」

カスミ「ナツメ姉ちゃん、男の人と付き合うの初めてなんだって。
    だから私達影から見守って応援してるんだよう」

マチス「だからにうかれてたんダ。キョウ、もうサカキを追いかけたりしなくていいって‥キョウ?」

あきらかにキョウの背中には陽炎が燃えていた。

キョウ「許せん!!サカキの奴め、拙者に内緒でこそこそ女とつきあいおって!」

エリカ「なに焼きもちやいてるのよ」

キョウ「マチス、くるんだ」

キョウがマチスの腕をひっぱった。

エリカ「ちょっと、どこいくのよ!」

キョウ「サカキの奴をとめにいくんでござる!」

キョウに忍者の口調がでてきた。自分に都合のいいときだけは忍者になる。
身勝手にもほどがあるぞ。

エリカ「ちょっと待ちなさいよ!」

今度はエリカがキョウのスカーフを引っ張った。続いてタケシ、カスミと背中にのしかかった。

キョウ「ぐえっ」

エリカ「あんた達に人を邪魔する権利はないわ」

キョウ「エリカどの、放してくれ。拙者はあの二人を止めなくてはならないんだ」

エリカ「やめなさいよ!」

キョウ「やめてもいいけど‥」

エリカ「やめてもいいけど何?」

キョウ「拙者と結婚して」

エリカ「こんな時にわけわかんないこと言わないでよ」

マチス「キョウ、やめようヨ。くやしいのはわかるけド‥」

キョウ「ちくしょう〜」



つづく (絵・ババロア2世)